ESMA議長、投資家保護のために仮想通貨規制の必要性を主張

※ このページには広告・PRが含まれています

EU全体の金融市場を監督する欧州証券市場監督局(ESMA)の議長Steven Maijoor氏は2月26日、政策立案者や企業が一堂に会する「Fintech 2019」のスピーチにて、投資家を保護するために仮想通貨のさらなる規制が必要であると主張した。仮想通貨メディアBitcoin.comが報じている。

Bitcoin.comによると、同氏は仮想通貨が金融商品として適格でない場合、規制の欠如は投資家に多大なリスクを与える可能性があるとしている。また、Maijoor氏はAML(アンチマネーロンダリング)の必要性を明確にしながら、「新たな規制が制定されなければ、仮想通貨はヨーロッパの証券法の適用外となる」と述べた。Maijoor氏によれば、EU加盟国のほとんどが仮想通貨の規制に賛同しているという。この背景には、仮想通貨によって利益や配当が得られる場合、仮想通貨であっても伝統的な金融商品と同様に扱えるという考えがある。

仮想通貨規制は世界中の政府にとって大きな課題となっている。既存の法律はビットコインのような分散型を基盤とする通貨の出現を予想していなかったためだ。仮想通貨は国家に縛られることなく、国境を越えて自由に取引ができるため、規制当局は仮想通貨をどのように定義するか頭を抱えてきた。そして今もなお、明確な答えを出せずにいる。

Maijoor氏は、画一的なアプローチでは仮想通貨を適切に規制することはできないと語っている。国家の政策や国境に縛られることのない通貨であっても、投資家や企業が安心して仮想通貨を利用できる環境は必要不可欠だ。仮想通貨が普及し、市場が健全化に向かうためにも、各国の法整備は急務の課題だ。

【参照記事】Europe’s Regulatory Head Seeks Further Control of Crypto Assets

The following two tabs change content below.

立花 佑

自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。