元祖ブロックチェーンゲームとして人気の「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」をはじめとしてNFT市場を牽引するDapper Labsが、2.5億ドルの資金調達を実施する計画を2月12日に明らかにした。
Dapper Labsは、黎明期にNFT(Non-Fungible Token)を活用したゲームを発明し、市場のパイオニアとなった企業だ。CryptoKitties以外にも、NBA Top Shotなどを運営している。
今回の資金調達は、Coatue Managementがリードするという。同ファンドは、Philippe Laffont氏が中心となって運営されており、過去にはSpotifyやAirtable、暗号資産業界ではマイニング企業のBitmainなどに投資している。
Dapper Labsの運営するNBA Top Shotは、現在最も人気のブロックチェーンゲームの1つだ。米プロバスケットボールリーグ(NBA)とコラボすることで、選手の写真やプレイ動画をデジタルカードとして収集および売買することができる。
特徴は、写真や動画がNFTとして発行されている点だ。NFTは、デジタルアセットをトークンとして発行することができる仕組みであり、そのアセットをコピー不可能な状態で唯一無二のものとして流通させることができる。
ゲームやアートなどと相性がよく、資産性のあるものとして売買するための取引所も登場している。日本からもコインチェックがこの市場に参入を表明していた。
人気ブロックチェーンゲームAxie Infinityでは、ゲーム内の仮想土地が150万ドルで売買されるなど、昨今はNFT市場に大きな盛り上がりが到来している。
日本でも2021年に入りようやく市場に活気が出てきたものの、世界的には2019年末から2020年にかけて急激な市場の成長が垣間見えた。NFTに関する情報サイトNonFungible.comの調査によると、2020年にはNFTに関する取引の数が前年の3倍以上発生したという。これは、金額に換算すると2.5億ドルを超えるとのことだ。
NFTは、急成長を続けるDeFiとも相性が良いと言える。例えば、資産価値を持つNFTを担保にDeFiレンディングプロトコルで資金を借り入れたり、逆にNFTを貸し出すことで利子を受け取ったりといった動きが出ている。
【参照記事】NBA Top Shot, CryptoKitties Firm Dapper Labs Raising $250M+ at $2B Valuation: Report
株式会社techtec リサーチチーム
最新記事 by 株式会社techtec リサーチチーム (全て見る)
- 米Coinbase、NFTマーケットプレイスのβ版をリリース - 2022年4月25日
- イーサリアムが初の年間レポートを公開、16億ドルの財源やETH総発行量の0.3%を保有していることが明らかに - 2022年4月21日
- Meta、メタバースでのクリエイター向け販売手数料を47.5%に設定 - 2022年4月20日
- イーサリアム「The Merge」の実施が2022年後半に延期 - 2022年4月19日
- 「フォートナイト」運営のEpic Gamesにソニーが大型出資、メタバース事業に注力へ - 2022年4月15日