米暗号資産取引所Coinbaseは12月10日、分散型金融(DeFi)の利回りを得ることができるDeFiレンディングサービスの提供開始を発表した。これにより、70カ国以上の対象となるユーザーが、DeFiの魅力的な利回りを手にすることが可能となる。
DeFiには高額な取引手数料が必要となったり、暗号資産に慣れていないユーザーとっては複雑で扱いにくい設計であったりと課題も多く残されている。Coinbaseが提供するDeFiレンディングサービスは、DeFiをより使いやすくアクセスしやすいものにするのが狙いだ。
ユーザーは、画面を数回タップするだけで、取引手数料無しにCoinbaseアカウントからDeFiの利回りを手にできるようになるという。
DeFiレンディングサービスは、まず米ドルに価格をペッグさせたステーブルコイン「DAI」に対応する。ユーザーが預けたDAIは、大手DeFiレンディングプロトコルのCompound Financeに入金される仕組みだ。
年間利回り(APY)は、Compound Financeのレートに基づいて変化し、市場の変化を反映して自動的に更新されるという。Coinbaseは、10月における1ヶ月間のDAIのAPYが2.83%から5.39%の間で変動したことを例としてあげている。
Compound Financeに預けたDaiは、Coinbaseでいつでも利用可能な状態になっているため、通常通りの取引や利用も可能だという。また、DeFiプロトコルへのアクセスの際に必要な取引手数料もユーザー側で負担する必要はないようだ。
同社は、過去にもレンディングサービス「Lend」の提供を予定していたが、米証券取引委員会(SEC)との対話の結果、提供を断念した経緯がある。そのため、今回のDeFiレンディングサービスも米国は対象外となっている。また、日本も同様にサービス対象外とされている。
【参照記事】Coinbase makes it easy to earn yield with DeFi
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