CoinbaseがAMAを開催、CBDCの取り扱いやDEXとの競合性についてCEOが回答

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ナスダックへの直接上場を間近に控える米大手暗号資産取引所Coinbaseが、投資家に対して広く透明な情報を提供するためにredditでのAMA(Ask Me Anything)を、3月18日から開催した。

CEOを務めるBrian Armstrong氏自らが質問に答える形で3日間開催されたAMAでは、CBDCをCoinbaseで取り扱う可能性や同社の株式をセキュリティトークンとして発行する計画の有無などについて触れている。

Armstrong氏は、「暗号資産での支払いをインターネットサービスへ統合するには何が必要ですか?」との質問対して、CBDCを重要なトレンドの1つとした上で次のように回答した。

「ビットコインやイーサリアムのような現状のブロックチェーンは、PayPalやVisaと比べてまだまだ処理性能で劣ります。スケーラビリティは決済において非常に重要ですが、プライバシーもまた重要です。そのために、CBDCは重要なトレンドになると思います。Coinbaseは暗号資産に限定しないため、リストの基準を満たしている限りCBDCやステーブルコイン、さらにDAIのような分散型コインを含む全てをサポートします。」

また、「分散型取引所(DEX)の台頭によるCoinbaseのビジネスリスクをどのように考えていますか?」との質問もあがっており、これに対しては次のように回答している。

「UniswapのようなDEXが注目を集めていますが、私たちもこのムーブメントを歓迎しています。私たちは、暗号資産の活用シーンが増えることを第一に望んでいます。私たちは、暗号資産でできる全てのことをユーザーに届けたいと思っていますが、DEXにしかできないこともあると思います。将来的にDEXへの直接的なアクセスを実現したいと思っていますし、現在すでにCoinbase Walletでそれを行うことができるようになっています。」

他には、セキュリティトークンに関する次のような興味深い質問もされていた。「CoinbaseでCoinbaseの株式を購入することはできますか?」これに対して、Armstrong氏は次のように回答している。

「Yesと言いたいのですが、回答はNoです。私たちは現時点で暗号資産をサポートする取引所です。セキュリティトークンの発行も考えましたが、現状は十分な環境が整っておらず、多くの投資家はセキュリティトークンへの投資に参加することができません。市場には流動性が不足しており、大きなリスクが存在しています。ただし、いつかCoinbaseのセキュリティトークンが存在することになる可能性はあります。おそらく他の会社にはなると思いますが。」

上場を控えるCoinbaseだが、3月19日には出来高を水増しするために過去に不正な自動取引を行なっていたことが明らかとなっており、再発防止のために米商品先物取引委員会(CFTC)から650万ドルの罰金が科されている。

【参照記事】Coinbase AMA

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株式会社techtec リサーチチーム

「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル) 」を運営。日本発のブロックチェーンリーディングカンパニーとして、世界中の著名プロジェクトとパートナーシップを締結し、海外動向のリサーチ事業も展開している。Twitter:@PoL_techtec