仮想通貨を担保に法定通貨を貸し出すサービスを手がけるBlockFi(ブロックファイ)は3月4日、仮想通貨で毎月金利を得られるサービス「BlockFi Interest Account(BIA)」を発表した。
BIAでは、ビットコインやイーサリアムを預けると毎月業界最高水準となる6.2%の年利が得られるという。この金利は、2018年12月にBlockFiの資金調達に参加した投資家から生み出される。
BIAは1月からベータ版が稼働しており、既にリテールや企業、機関投資家から1,000万米ドル(約11億円)を超える資産を保有している。今回の発表により、BIAは世界中の顧客が利用可能になる。顧客資産はニュヨーク州金融サービス局(NYDFS)に認可された仮想通貨取引所Geminiにより管理されるため、顧客は同社のセキュリティ対策の恩恵を受けることができる。
コインテレグラフ日本版によると、BIAは規制が厳しいと言われる日本においても利用が可能であるという見解がBlockFiのCEOザック・プリンス氏によって示されている。また、日本の仮想通貨取引所と提携し、日本の投資家を対象としたサービスの展開も模索しているという。日本の預金金利はほとんど0%に近いこともあり、6.2%にもなるBIAの金利は「日本人投資家にとって魅力的だ」と同氏は語っている。
国内でも仮想通貨の金利を受け取れる同様のサービスとして、仮想通貨レンディング(貸付)サービスがある。しかし、国内の仮想通貨レンディングサービスの年利は最大で5%である他、金利は契約満期に受け取るかたちとなる。また、仮想通貨レンディングサービスにはカウンターパーティリスクやハッキングリスクもある。一方で、BlockFiの顧客資産を管理するGeminiはカストディサービスの提供を行っているため、仮想通貨をセキュアな環境で運用したいという投資家にとってBIAはニーズのあるサービスだ。
【参照記事】 BlockFi Interest Account Now Live, Offering 6.2% Compounding Interest to Cryptocurrency Holders
立花 佑
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