ブロックチェーンに関する分析企業Blockchain.comのデータによると、ビットコイン(BTC)は12月13日に供給量が発行上限の90%に達した。これは、発行上限の約2,100万BTCのうち、1,890万BTCが市場に出回っていることを意味する。
ビットコインが最初にマイニングされて以降、9割が発行されるまでに約12年が経過したことになる。ビットコインのマイニング状況や半減期のデータをもとに計算すると、全てのビットコインが発行されるのは2140年と予想されている。
半減期とは、ビットコインのブロックが21万ブロック生成される度に訪れるイベントであり、マイニングによって新規に発行されるビットコインの量が半分に減少するタイミングを指す。
これまで、ビットコインの価格は供給量の増加を反映してきた。2010年初頭にビットコインの供給量の10%がマイニングされたとき、ビットコインは0.10ドル未満で取引されていた。その後、2012年12月にビットコイン供給量の50%がマイニングされた時点では、ビットコインの価格は7.50ドルで推移している。
ビットコインはProof of Work(PoW)を採用しているため、取引を処理する際にはマイナーへ大きく依存することになる。マイナーは、高性能なコンピュータを用いて、毎秒ビットコインネットワーク上で複雑な計算を解き、その報酬としてビットコインを受け取っている。現在、マイナーは1ブロックにつき6.25BTCを受け取っているものの、2024年に見込まれている次の半減期以降は3.125BTCに減少する予定だ。
一方、2,100万BTCの全て市場に出回ることはないと考えられる。ブロックチェーン分析企業Chainalysisによると、ビットコインのアドレスを分析した結果、秘密鍵の紛失から保有者の死亡といった理由で、約370万BTCが失われているという。
また100万BTCは、ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモトが初期に発行したため、手付かずのまま保有している可能性が高いとのことだ。
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【参照記事】Bitcoin Touches New Milestone With 90% of Total Supply Mined
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