2021年にビットコインのマイニングによってマイナーが得た収益が、150億ドルを超えていたことが明らかとなった。12月23日に米暗号資産メディアThe Blockの年間調査レポートが公表している。
The Blockのレポートによると、ビットコインマイナーの受け取ったマイニング収益は、昨年と比較して206%増加したという。現在のマイニング報酬は、1ブロックあたり6.25BTCと少数になっているものの、1BTCあたりの価格が高騰していることが収益の増加に繋がったと考えられる。
下図は、月別のマイニング収益の推移を表したものだ。過去数年間の中で、2021年は通期で非常に高い水準にあったことがわかる。今年のピークは3月となっており、これは過去最高となっていた。
ビットコイン価格は、11月に過去最高値を記録したものの、マイニング収益は11月がピークにはならなかった。これは、マイニング収益の一部がトランザクション手数料により構成されていることが影響している。マイニング収益が最高額となった3月は、ビットコイン価格が高値を推移しつつ、トランザクション数も高い水準にあった。
下図は、マイニング収益におけるトランザクション手数料の割合を月別で表している。これは、上図の赤色の部分をより詳細に示したものだが、11月と比べて3月の方が割合が高くなっていることがわかるだろう。
マイニングはビットコインネットワークを支える重要な要素である一方で、規制と隣り合わせにあるとも言える。2021年は、中国政府が国内でのマイニングを全面禁止したことが大きく注目を集めた。その結果、これまで中国に集中していたマイニング施設が国外へと流れ、現在は米国が最大のマイニング拠点国となっている(2位はカザフスタン、3位はロシア)。
ビットコインはすでに総発行量の9割を発行し終わっており、想定される2140年に向けてこれから残りの1割を発行していくことになる。2024年には次の半減期が到来することが見込まれており、新規発行量は現在の6.25BTCから3.125BTCに減少する。
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【参照記事】Bitcoin miners generated more than $15 billion in revenue during 2021
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