先日の株式市場は大幅反発。
ISM製造業景況感指数が現況指数と新規受注ともに予想を下回る数字となったことで過度な引き締め警戒感が後退。またイギリスで問題となっているトラス新政権の経済対策で所得税の最高税率の引き下げ案を撤回したということも好感された。
上記を背景に米国債金利は急低下、10年金利は3.81%から3.59%と0.2%以上の大幅な低下を見せており、米ドルも下落。ドル円は鈴木財務相の円安牽制発言が出てきており、NY時間までは145円台を突破して上昇していたが、先日の為替介入ラインに入っていたこともあり、市場はしっかりと反応。144円台前半まで大きく下落する動きとなっている。
昨日目立ったのはゴールドが1,700ドルを突破する動きとなっており、2%以上の大幅上昇となっていることから、昨日は米ドルロングの調整する動きが入ったと考えるのが自然か。しかし今週は週末に雇用統計もあるため、そこまではこの動きが続くかもしれないが、トレンドが完全に転換したとみるのは時期尚早だろう。
またニュースとしては欧州の大手銀行であるクレディ・スイス・グループが破綻するという噂が飛び交っており、心理的に銀行関連銘柄の上値が重い状況。
また個人的な視点として、ISM製造業では雇用指数をみても50を下回り、一部業界では人員の余剰感が出始めていることやサプライチェーンの混乱解消の動きが見られていることは、いい傾向なのではないかと考えている。当然製造業自体が後退するフェーズに入ってきているということで景気には悪いがインフレを抑えることができれば、後は金融緩和に再度入りつつ、景気刺激策を打っていくと予想されるため、トレードはしやすくなるか。
仮想通貨市場は株式市場が大幅上昇する動きに連れて、上昇する動きを見せていたが、上昇幅も限定的。
19,000ドル台後半まで上昇したが、株式市場の上げ幅と比較するとちょっと足りないかという印象。狭いレンジの中での世界で推移しているため、正直コメントするところがあまりない。
コメントすることがあるとすれば、株式市場の下落にビットコインの反応が弱くなっている点だろう。上昇にも反応していないという時点で感応度は低くなっているが、それでも下方向に反応していないということはある程度大口の売り物も出尽くし感があり、ここからさらに下落するというよりはジリ高地合いになるかもしれない。
ポジションは昨日の朝にNYダウロングを構築しており、引き続き保有中。
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中島 翔
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