LINE株式会社と、LINEのグループ会社であるLINE Xenesis株式会社、および野村ホールディングスは10月4日、ブロックチェーン分野における長期的パートナーとして、ブロックチェーン技術を活用した新しい金融サービスの提供を目指すと発表した。
本契約締結の背景と目的には、野村グループには金融資本市場を通じて「豊かな社会の創造」に貢献するという社会的使命があり、最も信頼できるパートナーとして顧客に選ばれる金融サービスを目指し、グローバルな金融事業展開を行っている。
LINEは、コミュニケーションアプリとして人や情報・サービス、企業、ブランドとシームレスに繋がるスマートポータル戦略を推進し、日本国内で月間利用者8,100万人を超えるユーザーに対して付加価値の高いサービスを提供している。またLVCはブロックチェーンを基盤とし、サービス提供者とユーザーの共創関係をLINEトークンエコノミーとして構築・拡大するため、仮想通貨取引所BITMAXを提供している。
LINEのユーザーベースに加え、ユーザビリティの高いUI/UXと、野村グループの金融ビジネスのノウハウを活かし、この度ブロックチェーン関連事業での協業に向けた締結に至った。また、LINEは本提携における連結業績に与える影響は軽微とし、重要な影響を与えると判明した場合、速やかに発表するとしている。
LINEは日本最大級のコミュニケーションツールとして知られ、2018年12月にはみずほファイナンシャルグループと組んで金融業に参入した際は話題になった。こうした取り組みの先にはLINEが目指す独自通貨によるトークンエコノミーの拡大というビジョンがあった。野村グループをはじめとする金融業界もこうしたトークンエコノミーへの参入を目指していることは、昨今のFacebookが関わるLibraの論争を見ても明らかだ。引き続き注目していきたい。
立花 佑
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