スターバックスのESG・サステナビリティの取り組みは?今後の成長計画も

世界的なコーヒーチェーンのスターバックスは、ESGやサステナビリティを重視した経営で知られています。店舗の運営にあたっては、二酸化炭素の排出量や水の使用量を減らすことを掲げた環境配慮型店舗(greener stores)を展開しています。

スターバックスは2025年9月末までに、総店舗数の約2割に相当する1万店を「よりグリーンな」スタイルで運営する計画です(参照:Starbucks “Starbucks Enters New Era of Growth Driven by an Unparalleled Reinvention Plan“)。

この記事では、同社のこれまでの主なESG活動および今後の計画について紹介します。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※2022年10月24日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。

目次

  1. 「Planet Positive Goals」とは
  2. さらなる成長を目指し3カ年計画を発表
  3. まとめ

1.スタバの「Planet Positive Goals」とは

スターバックスは「Planet Positive Goals」という野心的な目標を掲げています。2030年までに、以下を達成するとしています。

  1. コーヒーの栽培・製造過程で使用する水の量(=取水量)を半分に減らす
  2. 二酸化炭素の排出量を半分に減らす
  3. 店舗から廃棄場に出されるごみの量を半分に減らす

※いずれも2019年との比較

具体的には、米インポッシブル・フーズと提携して代替肉など植物由来の食品や飲料メニューを増やしているほか、使い捨てカップをやめてリユースカップの使用を奨励しています。

そして、この目標を達成する一環で、世界自然保護基金(WWF)と協力して環境配慮型店舗の普及に力を入れています。100%自然エネルギーの電力を使用することや、売れ残った食品を非営利のフードバンクに寄付することなどが特徴です。

スターバックスによると、同店舗の運営で先行している北米では、従来型の店舗と比べて水の使用量が年間3割以上減ったといいます。日本では東京の皇居外苑と千葉県東金市で、こうした店舗を展開中です。

2.さらなる成長を目指し3カ年計画を発表

こうしたなか、スターバックスはさらなる成長の実現に向け、3年間の中期計画(Reinvention Plan)を9月に発表しました。新しい最高経営責任者(CEO)を他社から迎えて経営基盤の再構築を進めるとともに、主要市場の北米と中国を中心に世界全体で店舗数を増やそうというものです。

今後3年間に毎年約7%ずつ出店数を増やし、2025年9月末に世界全体で4万5000店まで拡大させる計画です(2022年7月上旬時点では約3万5000店)。その上で、2030年9月末までに5万5000店を目標としています。

業績面では、2023年9月期(2022年10月~2023年9月)~2025年9月期(2024年10~2025年9月)の3年間に、既存店売上高で毎年7~9%、総売上高で同10~12%、特殊項目を除いた1株当たり利益(EPS)で同15~20%の成長を目指しています。

このほか、現在は停止している自社株買いについても、24年9月期から再開する方針で機関投資家向けに配慮を示しました。

中期計画を率いていくのが、社外から迎えられた新CEOのラクスマン・ナラシンハン(Laxman Narasimhan)氏です。英国の日用品・医薬品メーカー、レキットベンキーザーのCEOからスターバックスに転じました。ペプシコのラテンアメリカ事業CEOを務めていた際に、スターバックスのカップ飲料やエナジードリンクを中南米向けに販売する契約をまとめたことが評価されたようです。

ナラシンハン氏は10月1日付でCEOに就任しましたが、半年間の引継ぎ期間が設けられ、本格的に手腕を振るうのは2023年4月からとなっています。

まとめ

ESG・サステナビリティについて、スターバックスは小売業界における脱炭素化の実現を目指し、主導的な役割を担って行く構えです。自然環境への負荷を減らしながら、持続的な業績の成長を実現させようとしているスターバックスの試みには、今後も強い関心が寄せられそうです。

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HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム

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