今後、注目のブロックチェーン×メタバース3作品をご紹介【Decentraland 、The Sandbox、Star Atlas】

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今回は、注目のメタバースについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. Decentraland
    1-1. Decentralandとは?
    1-2. Decentralandは何ができるか?
    1-3. Decentralandのブロックチェーン技術
  2. The Sandbox
    2-1. The Sandboxとは?
    2-2. The Sandboxで何ができるのか?
    2-3. The Sandboxのブロックチェーン技術
  3. Star Atlas
    3-1. Star Atlasとは?
    3-2. Star Atlasで何ができるか?
    3-3. Star Atlasのブロックチェーン技術
  4. まとめ

米Facebook(フェイスブック)が社名を「Meta(メタ)」へ変更することを発表して以来、メタバース(Metaverse)に注目が集まっています。メタバース自体は以前からありますが、これからの時代のメタバースはブロックチェーン技術をベースとしたものとなるでしょう。

そこで今回は、ブロックチェーン技術をベースとしたメタバースのなかで、先行事例となるDecentralandとThe Sandbox、そして、今最も注目を集めていると言っても過言ではない、Solanaをベースとした次世代メタバース型オンラインマルチプレイヤーゲームの「Star Atlas」にういて解説します。

①Decentraland

まずは、Decentralandについて解説をします。

1-1. Decentralandとは?

Decentraland(ディセントラランド)とは2015年にアメリカで誕生したブロックチェーン技術を用いたメタバースプロジェクトの名前で、仮想世界の名称もDecentralandと名付けられています。このプロジェクトは2017年のICOの際には投資額の最高記録を塗り替えるなど非常に注目を集めています。

Decentralandは2020年から一般公開され、Webブラウザさえあれば既に誰もが無料で参加できます。Decentralandはまだまだ構築中ですが、イギリスの伝統あるオークションハウスである SazabysなどがNFTギャラリーをオープンしています。

  • メタバース(メタバース)
    アメリカのSF作家・ニール・スティーヴンスンが1992年に発表したSF小説である「スノウ・クラッシュ」で始めて使われたとされている。明確な定義はないが、デジタル空間上に展開された人々が交流できるフィールド(仮想現実・世界)とされる。

1-2. Decentralandは何ができるか?

Decentralandでは、ユーザーのアイデア次第で様々なことができる仕様となっています。その意味では、2006~2007年に一大センセーションを巻き起こしたSecondLifeに似たメタバースと言えるでしょう。

ユーザーは、LANDと呼ばれる土地やESTATEと呼ばれる区画を購入したり、持ち主から賃貸借をして、その土地の上で色々なサービスの提供が可能です。例えば、ゲームをするスペースを設置して入場料を徴収したり、店舗を設置してアバター用のファッションやデジタルアイテムを売ることも可能です。

1-3. Decentralandのブロックチェーン技術

Decentralandはイーサリアムのブロックチェーンベースで構築されています。メタバース内で使用されるトークンは以下の種類のトークンが使用されています。

  • MANA(ERC-20)仮想空間内での通貨機能
  • LAND(ERC-721)LAND (土地)のNFTトークン
  • ESTATE(ERC-721)ESTASTE(区画)のNFTトークン

Decentralandの運営管理はDAO(Decentalized Autonomous Organaization)によって管理され、ネイティブトークンであるMANAを保有するユーザーが投票権を持ち、コミュニティの意思決定に参加することができます。

②The Sandbox

次に紹介するメタバースは「The Sandbox(サンドボックス)」です。

2-1. The Sandboxとは?

Game
The Sandboxとは同名のゲームから発展したブロックチェーン上のメタバースで、LANDやESTATEといった仕組みや名称はDecentralandと共通しています。しかし、The Sandboxはゲームを主体としたメタバースである点で大きく異なります。

つまり、LAND毎にそれぞれに違うゲームが存在し、Tha Sandboxのメタバース全体がゲームの集合体となっているイメージです。The SandboxのLANDはすでにそのほとんどが購入されており、BINANCEやCoinbaseなどの仮想通貨取引所や日本のCoincheckが保有している土地やDODGを運営するコミュニティに所有されているLAND等があります。

2-2. The Sandboxで何ができるのか?

The Sandboxは、最近脚光を浴びている「Play to Earn(プレイトゥア―ン)」型のゲーム設置を推進しています。ゲームをプレイすることで、メタバース内通貨であるSANDを稼ぐことのできる仕組みや、LANDの運用による収益の獲得、クリエイターなどが制作したNFTアイテムの販売などが可能なエコシステムを構築しています。

つまり、個人でも法人でもThe Sandboxのエコシステムに参入しやすい環境を整えていると言えるでしょう。現在、The Sandboxのメタバースは開発中ですが、NFTマーケットプレイスでLANDやNFTゲームアイテムの販売が行われています。

2-3. The Sandboxのブロックチェーン技術

The Sandboxもイーサリアム上で構築されており、通貨設計はDecentralandと似ています。ネイティブトークンのSAND(ERC20)がメタバースの流通通貨とDAOに使用され、NFTアイテムであるLANDとESTATEはNFT規格で作られています。1つ違いがあるとすれば、The SandboxではERC-1155規格も採用している点で、同じアイテムを複数コピーする用途で使用されます。

③Star Atlas

最後にご紹介するメタバースはStar Atlas(スターアトラス)です。

3-1. Star Atlasとは?

Star Atlasは2620年の宇宙をモチーフとしたメタバース内で行われるマルチプレイヤーオンラインゲームです。ダイヤモンドでできた惑星の探索をメインに人類、エイリアン、アンドロイドの主要な派閥と職業を選択し、チームを組んで勢力を拡大したり、スペースシップに乗り込んで戦闘を行います。ゲームの自由度が非常に高く設定されており、まるで現実世界で行動するかのようなことが可能になります。

3-2. Star Atlasで何ができるか?

Star Atlasはゲーム性が高いメタバース、Decentralandが現実世界の延長としてのメタバースであるのに対し、Star AtlasはSF(空想世界)のメタバースです。ある惑星を統治したり、マイニングしたコインを輸送したりなど、SF映画の中で実際に架空の人生を生きる事ができるような活動が主になりそうです。

3-3. Star Atlasのブロックチェーン技術

Star Atlasは高速大量処理を可能とするSolanaブロックチェーンを基盤として制作されている点が今までのメタバースと異なります。マルチオンラインゲームなどは最低でも40万TPS、できれば100万TPSのトランザクション処理速度が要求されます。イーサリアムが2.0へとアップデートするとは言え、しばらくは快適な操作は無理なようにも思えます。Star Atlasの開発チームは、トランザクション時間の短縮とトランザクション料金の少なさからSolanaを選択しました。

仮想通貨スターアトラス(ATLAS)と、DAOで使用されるPOLISのデュアルトークンを採用し、どちらもSolana上で発行されています(SPL規格)。ATLASはインフレ型であるのに対し、POLISは総発行量が制限されています。また、NFTにはSolanaのトークン規格が使用されています。

④まとめ

メタバースで使用されている仮想通貨は海外の仮想通貨取引所では取引が可能ですが、残念ながら日本の仮想通貨取引所にはまだ上場していません。メタバースにすぐにでも投資をしてみたい方は、CoincheckのNFTマーケットプレイスでThe SandboxのLANDを手に入れることが、唯一の方法となっています。

NFTメタバース「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」の全体マップと住人達を見てみよう

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12