コインチェック上場のポルカドット(DOT)のアップデートについて解説

今回は、ポルカドット(DOT)について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. Coincheckとは
    1-1.Coincheckの概要
    1-2.Coincheckの特徴
  2. ポルカドット(DOT)とは
    2-1.DOTの概要
    2-2.DOTの特徴
  3. DOTのアップデート状況
    3-1.「v0.9.19」へのアップデート
    3-2.Lido on Polkadotのリリース
    3-3.「Polkadot Governance 2(Gov2)」の発表
  4. まとめ

22年8月23日、国内の暗号資産(仮想通貨)取引所Coincheck(コインチェック)が「ポルカドット(DOT)」の取り扱いをスタートする方針を明らかにしました。

DOTに関しては9月1日から「販売所」にて取り扱いが開始されました。そこで今回は、Coincheckに新たに上場した「ポルカドット(DOT)」について、そのアップデート状況などを詳しく解説していきます。

①Coincheckとは

1-1.Coincheckの概要

Coincheck

Coincheckとは、12年8月に設立されたコインチェック株式会社が運営する国内の仮想通貨取引所です。

金融庁に暗号資産交換業者としての登録を完了しているCoincheckでは、仮想通貨の売買のほか、月々定額で仮想通貨を積立できる「Coincheckつみたて」や、仮想通貨を取引所に対して一定期間預け入れ、期間満了後に利子を受け取れる「貸暗号資産サービス」など、多岐にわたるサービスを展開しています。

なお、今回の「ポルカドット(DOT)」上場については、9月1日より送金・受取、販売所サービスでの購入・売却の他、Coincheckつみたて、貸暗号資産サービスにて取り扱いが開始されました。

1-2.Coincheckの特徴

①取り扱い通貨が豊富

Coincheckでは「ビットコイン(BTC)」や「イーサリアム(ETH)」をはじめとする人気銘柄を多数取り扱っており、今回上場予定の「ポルカドット(DOT)」を含めると、その数は国内最多レベルとなります。

販売所の取扱銘柄

17銘柄:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、ステラルーメン、モナコイン、ネム、クアンタム、オーエムジー、イーサリアムクラシック、エンジンコイン、リスク、IOST、SAND、ポルカドット

取引所の取扱銘柄

6銘柄:ビットコイン、モナコイン、イーサリアムクラシック、パレットトークン、OMG、リスク

②取引所の手数料が無料

Coincheckでは取引所における取引手数料が無料となっているほか、仮想通貨の入金手数料もかからないなど、ユーザーがお得に取引を行える環境が整っています。

③少額からの取引が可能

Coincheckでは500円という少額から仮想通貨の購入が可能なため、高額な元手を用意できないというユーザーにとっても利用しやすくなっています。

②ポルカドット(DOT)とは

2-1.DOTの概要

DOT

「ポルカドット(DOT)」とは2020年5月にプロジェクトが誕生し、スイスを拠点とする「Web3 Foundation(Web3財団)」のリードによって開発が行われています。

Web3 Foundationとはイーサリアムの共同創設者兼元CTOを務めたギャビン・ウッド(Gavin Wood)氏を中心に構成されている財団で、分散型のウェブである「Web3」の構築を目指して活動しています。

ポルカドットは異なるブロックチェーンのインターオペラビリティ(相互運用性)およびスケーラビリティの向上、セキュリティの共有を目的としたプロジェクトで、「DOT」はそんなポルカドットのエコシステムにおけるネイティブトークンとなっています。

2-2.仮想通貨としてのスペック

DOTの仮想通貨としてのスペックは下記の通りです。

  • ティッカーシンボル・・・「DOT」
  • 現在の価格(22年8月27日現在)・・・6.94ドル(約954.5円)
  • 時価総額・・・約77億ドル(約1兆円)
  • 時価総額ランキング・・・11位
  • 循環サプライ・・・約11.1億枚
  • 発行上限・・・データなし

2-3.DOTの特徴

①インターオペラビリティの実現

インターオペラビリティとは「相互運用性」という意味です。ポルカドットのプロトコルは、『リレーチェーン』によりパブリックチェーン、プライベートチェーンを含む複数のブロックチェーンの取引情報を相互接続可能にします。これによりブロックチェーンを跨いだトークンやデータ、アセットの移動を可能にします。

②オンチェーンガバナンス機能

ポルカドットはオープンガバナンス体制を持ち、ネットワークのアップグレードはオンチェーンガバナンスによって決まります。ネットワーク手数料やパラチェーンの追加または削除、およびプラットフォームのアップグレードや修正などがDOT保有者の投票により決まります。

③高いセキュリティ性

ポルカドットでは、セキュリティがブロックチェーンのネットワークにプールされる「Pooled Security」というモデルを採用しており、これによって高いセキュリティ性を維持しています。

③DOTのアップデート状況

3-1.「v0.9.19」へのアップデート

ポルカドットは22年5月4日、「v0.9.19」を実装したことを明らかにし、ポルカドットを基盤とするブロックチェーン間において各種データや仮想通貨の直接通信機能が有効になったことを報告しました。

このアップデートの一環として、ネットワーク間の通信プロトコル「XCM(cross-consensus messaging format)」が導入され、仮想通貨やNFT(非代替性トークン)のほか、スマートコントラクトやdApps(分散型アプリ)といった各種モジュール間での通信も可能となりました。

また、XCMによってパラチェーン間での通信がより容易となったため、ポルカドットを用いることで簡単にDeFi(分散型金融)やGemeFi(ゲーム+DeFi)を利用できるようになりました。

3-2.Lido on Polkadotのリリース

22年6月1日、ポルカドット上で稼働しているEVM互換のスマートコントラクトプラットフォーム「Moonbeamプロトコル」が「Lido Finance」を導入し、分散型ステーキングサービスである「Lido on Polkadot」がリリースされました。

Lido Financeとは、仮想通貨のステーキング報酬を獲得すると同時に、その「ステーキング証明トークン」を運用できる「流動的ステーキング(Liquid Staking)」のサービスプロバイダーのことを指します。

このLido Finance導入によって、ポルカドット(DOT)で流動的ステーキングが可能となり、ステーキングによって獲得できる「stDOT」はMoonbeamのトークン規格「XC-20」で発行が行われ、ポルカドットに接続するパラチェーンとインターオペラビリティを持つということです。

3-3.「Polkadot Governance 2(Gov2)」の発表

ポルカドットは22年6月29日、新しいガバナンスの仕組み「Polkadot Governance 2(Gov2)」を発表しました。

ギャビン・ウッド氏は従来のガバナンスシステムである「Gov1」について、速さが十分でないほか、過度に中央集権的であるとしており、新たに実装されるGov2では安全性と速さのバランスの向上を目指し、より多くの要素をガバナンスに導入する予定だと説明しています。

なお、Gov2はポルカドットの姉妹ネットワークとして知られる「クサマ(KSM)」でのテストを経て、ポルカドットに導入されるということです。

④まとめ

ポルカドットは異なるブロックチェーン間におけるインターオペラビリティの実現を目的としたプロジェクトで、その機能性の高さから多くのプロジェクトに採用されています。

また、随時アップデートも行われており、さまざまな新機能が実装されているため、今後もそのユースケースはさらに拡大していくと見られています。

ポルカドットは今後イーサリアムを超える可能性もあると言われているため、今回のDOT上場を機にCoincheckで口座を開設し、DOTの取引を行ってみてもいいかもしれません。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12