ブルームバーグは日本時間の10月14日、「MSCI ESGリサーチ」によるMSCI ESG格付けを、ブルームバーグターミナル上で提供開始した。ユーザーはMSCI ESGデータにアクセスすることが可能となり、ターミナルのその他の機能と合わせて、既存のブルームバーグのESGデータを補完するために利用できる。
MSCI ESGリサーチは金融サービスMSCI(Morgan Stanley Capital International)によるデータで、数千におよぶ世界の企業ついてESG(環境・社会・ガバナンス)を調査、リサーチや格付けなどを提供するとともに、ESGリスクの度合いと、同業他社と比較したリスクをどの程度適切に管理しているかを基準に、企業をAAAからCCCの尺度で格付けしている。MSCI ESG格付けは、毎週調査される37個の主要なESG問題にわたり、企業の開示情報と他のデータセットから抽出した1000個のデータポイントを用いて構築される。
ブルームバーグターミナルにMSCI ESGデータを加えたことにより、ブルームバーグターミナルを通して、包括的で高品質なESGの分析や、世界の8500社68万以上の株式や債券の格付けを提供、投資家が分析や適切な投資判断の際に必要とされる情報にアクセスできる。ユーザーに企業やその他発行体のESGパフォーマンスの全体像を提供することで、リサーチや投資プロセスを効率化させる。さらに、投資家は、MSCI ESG格付けを、既存のブルームバーグの株式、債券、ポートフォリオの分析ツールと合わせて活用することで、現行のリサーチプロセスを強化できるとしている。
ブルームバーグのサステナブル・ファイナンス・ソリューションズ部門は「規制の環境変化や長期的なサステナブルリターンに対する需要に伴い、投資家は、情報に基づいた投資判断を下すため、アクセス可能なESGデータの全容を把握する必要がある。当社が提供するESGデータを拡大し、MSCIのような第三者のデータも含めることで、顧客は透明性と品質の高いデータにアクセスでき、ESGを取り巻く環境に対する包括的な知見を得ることができる」と説明している。
同社では独自のESGスコアの提供を開始し、以降、石油・ガス業界252社の環境・社会(ES)スコアやさまざまな業界に属する4300社以上の取締役会構成スコアを算出している。ユーザーは、「BESG
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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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