テックビューロ、Zaifをフィスコ仮想通貨取引所へ事業譲渡。仮想通貨交換業の登録廃止へ

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仮想通貨取引所Zaif(以下、Zaif)を運営するテックビューロ株式会社(以下、テックビューロ社)は10月10日、株式会社フィスコ仮想通貨取引所(以下、フィスコ仮想通貨取引所)に対して、同取引所事業を事業譲渡する契約締結を発表した。

Zaifは9月17日に発生したハッキングによって、ビットコインが約5,966BTC、モナコインが約6,236,810MONA、ビットコインキャッシュが約42,327BCH、の3種類の仮想通貨が流出した。今回の事件を受け、Zaifは毀損した顧客資産の補償を目的として、フィスコ仮想通貨取引所と「50億円を提供する金融支援、弊社の株式の過半数を取得する資本提携、過半数以上の取締役及び監査役の派遣」を検討していた。

今回の契約締結により、Zaifは資本提携ではなく、仮想通貨取引所の運営に関する事業をフィスコ仮想通貨取引所に承継することとなった。また、Zaifは事業譲渡が完了した後、仮想通貨交換業の登録を廃止した上で、解散の手続を行う旨を発表している。具体的なスケジュールは、10月19日に株主総会の開催、10月22日に公告の掲載、11月22日に事業譲渡、が行われる運びとなる。

事業の譲渡により、毀損した顧客資産の返還義務および残存する仮想通貨についても、フィスコ仮想通貨取引所に承継される。フィスコ仮想通貨取引所では消失分に相当する仮想通貨資産の調達を既に完了しており、事業譲渡後に毀損した顧客資産は返還される流れだが、通貨ごとにそれぞれ補償内容が異なる。

ビットコインおよびビットコインキャッシュについては、11月22日以降に入出金サービスの再開を予定しているが、具体的な再開日は追って公表される。消失した数量に相当する仮想通貨の調達が完了しているため、再開次第、保有残高のすべての出金することも可能だ。また、Zaifにおける取引、簡単売買による販売・購入、積み立てなどのサービスについては、10月10日以降も引き続き利用可能となる。

モナコインについては、10月10日をもってZaifにおける取引が全面中止となった。出金および補償のスケジュールについては、他通貨同様に追って公表される。モナコインは、モナコイン保有数量の内、4割が「1モナコイン当たり144.548円」で補償されることとなり、6割がモナコインとして出金可能となる。モナコインのみが日本円による補償となる理由について、Zaifは流出量に相当するモナコインの市場からの調達が困難であることを挙げている。また、告知なしによる取引停止については、日本円による補償の公表によってマーケットを混乱させる可能性を考慮してのものだとしている。

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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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