大手コーヒーチェーン店スターバックスが4月4日、年内にもNFT事業に参入すると発表した。背景には様々な企業や著名人、インフルエンサーがNFTのプラットフォームを作成したり、事業を進めていることがある。
スターバックスの創業者であり、最高責任者に臨時復帰したハワード・シュルツ氏は自社イベント「Open Forum」にて、NFTを活用したデジタルイノベーションを計画していると明らかにした。シュルツ氏自身もデジタル資産事業について調査しているという。
シュルツ氏は1987年にスターバックスを買収し、最高責任者としてスターバックスを成功へと導いた。最高責任者をこれまで5年間務めてきたケビン・ジョンソン氏の退任にあたって、臨時として3度目の最高責任者に就任している。コロナウイルスの影響がある中での復帰は労使関係の改善など、様々な課題があるという。
シュルツ氏はスターバックスほどの資産や文化を持った価値のある企業はないと語り、会社の展望について説明した。NFT事業についての詳しい言及はなかったが、今後数週間のうちに発表されるという。シュルツ氏は世界中の店舗や工場で勤務する従業員との繋がりを持ち、新たなアイデアを得ながら、スターバックスを今後どう構築していくのかを探っていくとした。
スターバックスの店舗は自宅や職場とは別のサードプレイスとして顧客に支持されてきたが、コロナウイルスの影響があり、以前と同じように店舗内の大きなフロアが利用されることは少なくなっている。そこでシュルツ氏は、店舗での体験を再定義し、再設計していくと語った。
また、従業員の労働環境について、コミュニティに属しているという感覚と充実感を得られるように改善し、再構築するとも語った。それに伴ってスターバックスが計画していた自社株買いプログラムを停止するという。自社株買いを停止し、従業員と店舗に投資することで長期的な成長が見込めるとしている。
こういった戦略の先には、次世代事業であるNFTとの関連性も期待できるのではないだろうか。スターバックスには顧客からの強い支持があるため、NFTとの相性も良さそうだ。
【参照記事】‘Our best days are in front of us’: Howard Schultz shares vision for Starbucks future
株式会社techtec リサーチチーム
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