SIIF、日本インパクト投資2号ファンドでBPOテクノロジー社に投資

一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)は11月20日、新生企業投資株式会社の子会社である新生インパクト投資株式会社と共同運営する「日本インパクト投資2号ファンド(はたらくFUND)」を通じて、BPOテクノロジー株式会社が実施する第三者割当増資を引き受けたと発表した。

BPOテクノロジー社はバックオフィス業務をオンラインアシスタントが請け負うサービス「フジ子さん」を展開する企業。同サービスは、企業の成長に必要なノンコア業務と呼ばれるバックオフィス作業に対し、必要な時に、メールやチャットなどのオンラインでアシスタントに依頼できる。リーズナブルな料金体系で、採用・雇用・設備などのコストや、アシスタントを採用する求人・入社などにかかるコストと時間を削減できるとうたう。

対応する業務も経理・人事労務・総務業務などの事務作業から、Webデザイン・サイト運営、翻訳、コール業務など、幅広い。今後は、業務の受注を通して蓄積してきた知見やノウハウを活用し、ヒトに代わってデジタルが一部業務遂行する取り組み(デジタルレイバー化)を進めていく方針。

「日本では、生産年齢人口の減少などを背景に今後も慢性的な人手不足が予想されており、中小企業でも顕著。一因として、子育て世代の出産育児による離職や介護のための離職等により労働力率が低下する傾向があることが指摘されているが、『100%テレワーク×フレックス×急に休めるチーム制』という柔軟な働き方の選択肢を提供する『フジ子さん』には、埋没した労働力の掘り起こしへの貢献が期待される」とSIIFは評価する。

今回のインパクト投資は、同社の事業が、場所や時間にとらわれずに柔軟に仕事を継続する機会の創出と、企業の人手不足や生産性の改善およびDXに繋がることを期待し、はたらくFUNDが目指す「多様な働き方・生き方の創造」に沿っていると判断した。

投資検討段階から事業が社会に与えるインパクトを測定・可視化し、その結果を経営や事業プロセスの改善に活かす「インパクト測定・マネジメント」の導入についても経営陣と議論を重ねたという。

BPOテクノロジー社は同日、はたらくFUNDのほか未来創生3号投資事業有限責任組合、みずほ成長支援第5号投資事業有限責任組合、PKSHA SPARXアルゴリズム1号投資事業有限責任組合、QXLV2号投資事業有限責任組合、basepartners2号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資により、総額5億円を調達したと公表している。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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