Sequoia Capitalが暗号資産特化のファンドをローンチ

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世界最大手VCの1つであるSequoia Capitalは2月17日、暗号資産・ブロックチェーン特化のファンドをローンチしたと発表した。1972年の創業以来初めてとなるセクター固有のファンドとなる。

Sequoia CapitalのパートナーShaun Maguire氏は暗号資産メディアThe Blockのインタビューの中で「Sequoia Crypto Fundは主にリキッドトークンに投資する」と述べている。つまり、暗号資産取引所にすでに上場しているトークンとまだ上場していないトークンの両方が投資対象であるということだ。

ファンドの規模は5〜6億ドル(570億円〜700億円)で、VCファームの再編の一環として昨年10月に設立された「Sequoia Capital Fund」の一部になる。暗号資産サブファンドに加えて、総資金規模で75億ドルを超える同社の主要なシード、ベンチャー、グロースファンドからも暗号資産スタートアップに投資を継続する方針のようだ。

Sequoiaは2015年以来、株式とトークンの両方を通して、暗号資産セクターに投資してきた。昨年では、米国とヨーロッパにおける新規投資のうち、20%を暗号資産セクターが占めていた。ポートフォリオ企業には、FTX、Fireblocks、StarkWare、Filecoinなどが含まれている。

暗号資産特化ファンドを立ち上げる理由についてMaguire氏は、多くのプロジェクト創業者がセコイアに対して、より積極的なトークンの運用をするよう求めるようになってきたことを挙げている。つまり、SequoiaはSequoia Crypto Fundを立ち上げることで、トークンに投資して保有するだけでなく、今後はトークンのステーキング、流動性の提供、ガバナンスへの参加、トークンのトレードを開始する予定のようだ。

Maguire氏によると暗号資産投資として、Sequoiaはクロスチェーンの相互運用性とGameFiプロジェクトに特に関心があるようだ。さらに、「マルチチェーンが未来である」と付け加え、暗号資産は単なるセクターではなく、長期的にすべてのセクターに影響を与える根本的なものであると考えているようだ。

特定のブロックチェーンプロトコルへの関心についてSequoiaは、Terra、Avalanche、NEAR、Polkadot、Cosmosなどのネットワーク間で開発者の活動を調査しているようだが、どのネットワークが大きな成長を遂げることができるかは、まだ明確な判断ができないとしている。

Sequoia Crypto Fundは、Sequoia Capital Fundの最初のサブファンドであり、さらに2つのサブファンドを立ち上げる予定であるとも発表している。

【参照記事】A Block Step Forward – Sequoia Capital US/Europe

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株式会社techtec リサーチチーム

「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル) 」を運営。日本発のブロックチェーンリーディングカンパニーとして、世界中の著名プロジェクトとパートナーシップを締結し、海外動向のリサーチ事業も展開している。Twitter:@PoL_techtec