展示会の企画・運営を手掛ける株式会社博展は、主催する「サステナブル・ブランド国際会議2021横浜」で、生活者のSDGs(持続可能な開発目標)に対する企業ブランド調査「Japan Sustainable Brands Index(JSBI)」のランキング結果を発表した。調査は日本国内に展開する企業ブランド180社について、取り組みや商品、ブランドのサステナブル価値を評価指数化したもので、総合1位は「TOYOTA(トヨタ)」で、SDGs貢献イメージ、SDGs評価得点でもトップとなった。
JSBIは企業のサステナビリティに対する活動を更に促進することを目的に、SDGsやサステナビリティ活動に対して関心の高い生活者の視点を重視し生活者のSDGsや各企業のサステナビリティ活動への認識が、実際の行動(購買や推奨など)にどのような影響を及ぼすのかを分析している。
結果は、SDGsに貢献しているイメージがあるかを100点満点で評価する「SDGs貢献イメージ得点」と、SDGsの17目標について、企業が取り組むことが重要かを測る「重要度」、実際に各企業がこれらの目標に取り組んでいると思うかを測る「SDGs企業評価」から成る「SDGs評価得点」を基準化し、評価を試みている。調査はインターネットで実施、回答者は、ランダムにグループ分けされた6つの企業計180社について、それぞれ30問の設問に回答する。対象者は全国の18歳~79歳の男女で、9000サンプルを得た。
総合一位のトヨタ自動車(トヨタ)が112.86という圧倒的な高評価を得た。2位は良品計画(無印良品)、3位味の素(AJINOMOTO)、4位日立製作所(HITACHI)、5位住友林業と続く。業種別では「素材・化学・機械」「薬品・医療用品」「家電・AV機器」といったメーカー系の評価が高い傾向にある。
5位以下の企業と評価得点は⑥ライオン(LION) ⑦ファーストリテイリング(ユニクロ) ⑧8 ハウス食品(House) ⑨ 富士フイルム(FUJIFILM) 105.96⑩TOTO(105.92)⑪パナソニック(Panasonic) 105.76⑫サントリー(SUNTORY) 105.59、⑬イオン(AEON) 105.59⑭キユーピー105.41⑮クボタ(Kubota) 105.38⑯東京ガス(TOKYO GAS) 105.36⑰ユニリーバ・ジャパン(Unilever) 105.23⑱セブン&アイ・ホールディングス(イトーヨーカ堂)105.22⑲森永乳業(morinaga) 104.95⑳王子ホールディングス(ネピア他) 104.86だった。
一方、SDGsへの認知度は2018年1月には9.3%だったが、今回は58.1%へと大きく伸長。今後はさらに企業のSDGs活動に対しての生活者の関心が高まり、実際の行動(購買や推奨など)に影響をおよぼしていくことが予想される。同社は「今後は調査対象社数を増やし、調査手法を再考しながら、経年的に調査を続けることでJSBIを有用な指標として確立し、企業のサステナビリティに対する活動の促進に貢献していく」としている。
同国際会議は2017年3月にスタート。5年目の今回展は2月24日、25日の2日間、パシフィコ横浜で開催され、CSR・サステナビリティ部門はじめマーケティングやブランド戦略、事業開発、サプライチェーン・調達、人事管理など、企業の多彩な部門と自治体、NPO・NGO、教育機関などから約3500人(主催者発表)が集まった。
【参照リリース】博展「SDGsに貢献する企業ブランド調査結果を発表、1位はトヨタ/企業のサステナブル活動の促進へ」
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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