インターネット上の仮想空間メタバース内でプレイできるゲーム「The Sandbox」のネイティブトークン「SAND」は11月28日、過去最高となる7ドルに到達。Facebookの社名が「META」に変更して以降、600%の上昇幅となっている。
「The Sandbox」は2011年にモバイルゲーム企業Pixowlによって開発されたイーサリアムブロックチェーン基盤のゲームである。仮想空間メタバースに構築されたサンドボックスは、ユーザーがネイティブトークン「SAND」を介して、ゲーム内のプロジェクトや開発に参加できるほか、アバターやゲームアイテムなどをNFT(ノンファンジブルトークン)で作成し、売買することができる。
「SAND」は、イーサリアムブロックチェーン上に構築されたERC-20トークンで、2020年8月に仮想通貨取引所Binanceに上場した。SANDトークンは当初約0.0521ドルほどで取引されていたが、Facebookが社名を変更後の11月初めに3ドルを上回る。さらに11月23日、スポーツブランドのアディダスがサンドボックスと「AdiVerse」開発するとツイート投稿したのを受け、一時8ドル越えの高値をつけた。価格上昇には、11月29日から3週間にわたり、サンドボックス内のLAND所有者のみが参加できるイベント「The Sandbox Alpha」の開催も一因と見られている。
大手暗号資産投資ファンドGrayscaleが公開したレポートによると、2020年メタバースによる収益1,800億ドル(約20兆5千億円)は、2025年には4,000億ドル(約45兆6千億円)に達すると見られ、収益の大部分をゲームの課金が占めると予測している。第三四半期の資金調達は82億ドル(約9千3百億円)を計上しており、そのうち10億ドルはメタバース関連で、Web3.0では最大の資金投入分野となった。Grayscaleは、メタバースは現在の市場価値15兆ドルに達するWeb2.0エコノミーの競合への機会を有し、社会交流やビジネス取引を含むインターネット経済を変革する可能性を秘めていると言及している。
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