11月29日、ロシアの日刊紙Izvestiaが匿名の情報源を引用して、ロシアの中央銀行と連邦金融監視サービスが仮想通貨を通じた商品・サービス購入を禁止する草案について報じているという。
ニュースを報じたCointelegraphによれば、ロシアでは2017年頃から仮想通貨の法案起草や法的定義の確立に苦渋しているという。ロシア政府は11月末、旧ソビエト連邦最大のデータセンターであるBitRiverをシベリアに開設し、寒冷な気候と安価な電力でビットコイン(BTC)の採掘に施設を使用していることが報じられている。一方で、州規定のハードウェアを使用せずにマイニングをしていたグループは起訴されるなど、ロシア政府はマイニングに確固とした方向性を表しておらず、曖昧な姿勢を見せている。
地元ニュースTassによると、内務省は検察庁、調査委員会、法務省らと、デジタル資産を没収する法的根拠を確立する作業を進めているという。当局は2021年までにこの作業を遂行したい考えがあるが、一部専門家は没収技術が整備されていないと指摘する。このようび、ロシアにおける金融規制当局と法執行機関および政府機関間の切断は珍しくないという。ロシアの一連の禁止措置が実際に機能するには、現段階でイニシアチブにも施行メカニズムにも欠如があり、時間を要するもしくは実現しないとの見方もある。
ロシアではビットコインをはじめとする仮想通貨に明確な規制はないものの、仮想通貨コミュニティは存在し浸透もし始めている。たとえロシアが仮想通貨を禁止する方向に舵を取ったとて、世界でのデジタル通貨・ブロックチェーンの広まりに追従してロシアでも適切に緩和がされるはずと考えることも可能だ。今後の動きが注目される。
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