デジタル証券の発行・管理プラットフォームを提供するSecuritize Japan株式会社は10月20日、株式会社エンジョイワークス社の「葉山の古民家宿づくりファンド」が国内初の一般個人投資家向け不動産STOとして実施されることを発表した。
本取り組みでは、不動産特定共同事業法に基づき不動産クラウドファンディング事業を展開しているエンジョイワークス社が投資家からの出資に対し、セキュリティトークン(ST)を発行することで、持ち分譲渡の利便性や安全性を高める。具体的には、ブロックチェーン上のトークンにより第三者の証明の必要がなく自身の持ち分保有を証明でき、譲渡時にはスマートコントラクトを介し、暗号資産とのDVP(Delivery VS Payment)により、売買の一方当事者による債務不履行を防ぐことが可能となる。
今回不動産STOを実施するのは、まちづくり参加型クラウドファンディング「ハロー!RENOVATION」を運営するエンジョイワークス社。同社は全国初の小規模不動産特定共同事業者として、投資型クラウドファンディングの募集・運営を行っている。現在は、規模拡大に伴い、通常の不動産特定共同事業者許可を取得し、第二種金融商品取引業登録も行っている。地方創生、遊休不動産の再生に必要な人材の育成に力を入れており、「空き家再生プロデューサー育成プログラム」を全国展開し、また地域未来創造大学校「次世代まちづくりスクール」の運営も行っている。
エンジョイワークス社は、国内初となる一般投資家向けのクラウドファンディングにSTOスキームを導入をすることで、出資者に利便性・安全性の高いスキームを提供し、「ハロー!RENOVATION」コミュニティの拡大発展を目指していくとしている。
エンジョイワークス社のように既に自社システムを運営中の場合でも、Securitizeプラットフォームのファイルインポート機能やAPIを利用することで、STの発行・管理機能を既存システムに対して部分的組み込むことが可能となる。これにより、今回のプロジェクトでは投資家からの投資申込み等の手続きを従来から大きく変更することなく、運用期間中の出資持分の流動性を向上することができ、新規投資家の参加を期待できるようになった。
Securitize Japanは、不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」等の住生活関連サービスを提供する株式会社LIFULL(ライフル)と不動産特定共同事業者(不特法事業者)向けSTO(Security Token Offering)プラットフォームを提供。発行体など運営者によるSTの発行から償還までのライフサイクル管理や、投資家のオンボーディングやコミュニケーションが可能となる。Securitizeは150社を超える顧客企業を持っており、多様なニーズに基づく豊富なインテグレーション経験から、高いフレキシビリティを持ったプラットフォームを提供している。
【参照記事】まちづくり会社「エンジョイワークス」 葉山の古民家利活用のための不動産特定共同事業において 国内初のSTOスキームを導入へ
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