Normative、CSRD対応の新サービス提供開始。AIによる炭素データ収集や気候戦略アドバイザーへのアクセスなど

炭素会計ソフトウェアを提供するNormativeは、欧州連合(EU)の企業持続可能性報告指令(CSRD)に基づく情報開示要件を満たすことを目指す企業を支援する新サービスの提供を開始した(*1)。

Normativeが公表した「炭素会計レポート(Carbon Accountability Report)」によると、サステナビリティに関する意思決定者の82%が、自社におけるコンプライアンスの重要性の高まりを予想しており、これは2023年の40%から増加している。

しかしながら、社内で課題に直面している回答者の53%が「規制要件とESGフレームワークに関する知識のギャップに課題がある」と回答した。ESG(環境・社会・ガバナンス)報告における専門家の指導に対する需要も高まっている状況だ。

Normativeの新サービスは、既存の炭素会計プラットフォームを活用するとともに、1,000以上のデータポイントの準備、処理、報告を行うための追加ツールと機能を提供することで、調査で明らかになった知識のギャップに対応する。これらの主要機能は、企業がコンプライアンスの混乱から競争優位性へと移行するための明確な道筋を提供することになる。

同レポートでは、データの提出の適時性と正確性を重視するサステナビリティの意思決定者の63%が、ESG報告に関しては、これを達成するためのスタッフや技術リソースが不足していることも明らかになった。新サービスは、AIによる炭素排出量の計算を含め、データ収集プロセスを簡素化するとともに、完全な監査証跡を確保し、部門横断的な報告を可能にする。

圧倒的な数の法規制要件や紛らわしい専門用語に苦慮する企業のために、GHGプロトコルに基づく認定気候戦略アドバイザーがコンプライアンスプロセスも簡素化する。

CSRDが関連する企業で働くサステナビリティの意思決定者の86%が、コンプライアンスは競争優位性をもたらすと考えている。新サービスは、詳細なスコープ3排出量の計算やサプライチェーン全体にわたる削減とレジリエンスを強化する機能に加え、コスト削減とエネルギー節約の方法も特定する削減計画を組み込む。

急成長する法規制環境に直面する企業のニーズに今後も応えていくため、セバスチャン・ブラン氏が最高経営責任者(CEO)に就任することも発表された。同氏はSkimlinks を含む複数のテクノロジー企業を成長段階へと導くことに成功した豊富な経験を有しており、その経験はNormative の継続的な発展を先導するために必要な専門知識をもたらすことになる。

セバスチャン新CEOは「当社のビジョンは規模や業種に関わらず、あらゆる企業がCSRDの複雑な仕組みを理解し、それを前向きな変化と競争優位性の推進力として活用できるよう支援することである。専門家のガイダンスと最先端のテクノロジーを融合することで、CSRD報告を現実的かつ実現可能なものにするだろう」と述べた(*1)。

【参照記事】*1 Normative「Normative launches comprehensive CSRD oering to simplify compliance, and announces new CEO

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フォルトゥナ

日系・外資系証券会社に15年ほど勤務。リサーチ部門で国内外の投資家様向けに株式レポートを執筆。株式の専門家としてテレビ出演歴あり。現在はフリーランスとして独立し、金融経済やESG・サステナビリティ分野などの記事執筆、翻訳、および資産運用コンサルに従事。企業型DC導入およびiDeco加入者向けプレゼンテーション経験もあり。
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