三菱重工業株式会社は3月9日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が日本企業へのESG(環境・社会・ガバナンス)投資にあたって採用する4つの指数全ての構成銘柄に3年連続で選定されたと発表した。環境問題・社会課題への対応および企業統治の強化といったESG領域における同社グループの取り組みが、継続して高い評価を受けていることを裏付ける。
GPIFが採用している4つのESG指数は、ロンドン証券取引所が100%出資する投資指数算出会社FTSE RussellによるESG全般を考慮に入れた「総合型」指数「FTSE Blossom Japan Index」、米国の投資指数算出会社MSCIによる同様の総合型指数「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」、MSCIによる性別多様性に優れた企業を対象とする「MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社による炭素効率性等に優れた企業を対象とする「S&P/JPXカーボンエフィシエント指数」。
同社は社会の持続可能な発展のため、自社と顧客における環境負荷の低減、ダイバーシティの推進、CSR調達の推進、企業統治と情報開示の強化など、ESGの各側面におけるさまざまな活動を積極的に進めている。また、社会課題の解決を通じた企業価値の向上と中長期的な成長を目標に、取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を刷新、2021年度から2023年度までの中期経営計画(2021事業計画)で公表している。
これらの取り組みに対し、GPIFが採用する4銘柄のほか、世界の代表的なESG投資指数「Dow Jones Sustainability Indices(DJSI)」の「Asia Pacific Index」の構成銘柄にも2017年から4年連続で選定されている。
また、三菱重工グループでは、「SDG13(気候変動に具体的な対策を)」の貢献を重点目標に、温室効果ガス排出削減をはじめ、事業活動のすべてのプロセスにおいて環境負荷低減に努めるとともに、より環境に優しい発電プラントや再生エネルギー関連設備、CO2回収装置などの提供を通じて気候変動への具体的な対策づくりを進めている。対象領域は洋上風車、歯車研削盤、地熱発電プラントなど多岐にわたり、今後は脱炭素化と電化・知能化による機械システムの進化に取り組んでいく方針だ。
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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