米投資ファンドのコールバーグ・アンド・カンパニーは9月3日、北米最大級のエネルギー効率化関連サービスを提供するCLEAResultの株式の過半数を取得したと発表した(*1)。CLEAResultはインフラサービスおよびエネルギー効率化分野で豊富な実績を有するコールバーグと手を組み、関連サービスの拡充および地位の更なる強化を図る。
コールバーグは、TPG GrowthおよびTPGのThe Rise FundからCLEAResultの株式を取得する。取引条件は公表されていない。
CLEAResultは米テキサス州オースティンを拠点とする、エネルギー効率化やエネルギー転換などエネルギー分野のサステナビリティサービスプロバイダーである。電力会社や政府機関などの顧客と協働し、エネルギー使用量、コスト、排出量を削減する包括的なエネルギー効率化プログラムを設計、実施している。
2,700人超の従業員を有し、46州とカナダの8州の60以上にわたる都市で事業を展開している。エネルギー効率化、電化、サステナビリティに関する専門性は、エネルギー効率化プログラムによるコスト削減の恩恵を受ける多様な顧客層から高く評価されている。
CLEAResultはコールバーグと手を組み、包括的なエネルギー効率化プログラムを推進することで、市場地位を強化し、エネルギー転換を進める産業、政府、公益事業、家庭に更なる大きな価値を提供できるようになる。
CLEAResultのリッチ・マクビー社長兼最高経営責任者(CEO)は「コールバーグはエネルギー効率化と公益サービスの分野で豊富な経験を持ち、持続可能で強靭なエネルギーの未来を推進するソリューションに投資するという弊社のビジョンと合致する。コールバーグ傘下の新たな一員として、エネルギー効率とサステナビリティサービスの分野で業界をリードする取り組みを継続させる」と語った(*1)。
今後もインフレ抑制法(IRA)など政府のインセンティブがもたらす大きな機会を活用し、エネルギーコストや排出量の削減、送電網の信頼性の向上に資するソリューションを提供していく方針だ。
コールバーグは、インフラサービスおよびエネルギー効率化分野で37年の実績を有し、ミドルクラス(中堅)企業に重点投資する有力プライベートエクイティファームである。
同社のパートナーを務めるガス・ハーウッド氏は「過去15年以上にわたり、エネルギー・ユーティリティ事業にサービスを提供する複数の企業に投資しており、エネルギー効率化の分野で豊富な経験を持っている。我々はエネルギー効率化とエネルギー転換を支援する企業に引き続き注目している」と述べた(*1)。
【参照記事】*1 CLEAResult「CLEAResult Announces Majority Investment by Kohlberg & Company」

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