株式会社岩手銀行は3月1日、ブロックチェーン技術とデータ暗号化技術を活用した「金融サービスプラットフォーム」のサービス提供を開始した。本プラットフォームは岩手銀行が青森銀行、秋田銀行、山梨中央銀行と共同で構築したものだ。
地銀4行が共同で構築した本プラットフォームは、金融機関や事業者が共同で金融関連サービスを提供するために、クラウド上に構築されたサービス提供基盤システムだ。ユーザーは、一つの画面で複数の金融機関や企業からの帳票データを受け取り、管理することが可能となる。金融機関や事業者にとっては、共同でサービス提供することにより、単独の場合と比較して安価にシステムが構築できる他、書類などの郵送費や郵送作業費の大幅なコスト削減に繋がる。
また、本プラットフォームの運営主体として2月12日、システムの開発・運用などを行う株式会社フィッティング・ハブを設立している。また、2017年から本プラットフォームの導入検討および情報共有を行う活動を進め、現在では24会員が在籍している。今後、会員に対して本プラットフォームへの参加を募っていく考えだ。
クラウド上にサービス基盤を構築し、各銀行のサービスや認証を一元化する試みは、SBIホールディングスが主導する内外為替一元化コンソーシアムでも行われている。岩手銀行は同コンソーシアムにも参加する金融機関だ。乱立するプラットフォームは、ブロックチェーンに対する業界からの期待の裏返しとも言えるだろう。今後、本プラットフォームを生かした便利で価値のある新しいサービスが登場することを期待したい。
【参照記事】金融サービスプラットフォームのサービス開始について
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立花 佑
自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。

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