「環境・社会への配慮」購買の判断基準に、サーキュラーも浸透。博報堂調査

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SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた取り組みが活発になる中で、日本でも資源をムダづかいしないよう「必要最小限を買い(ミニマル)」、修理などしながら「長く使い(ロングライフ)」、不要になったものも「人にあげる・売る(サーキュラー)」という購買行動が増えつつある。株式会社博報堂が11月18日に発表した「生活者のサステナブル購買行動調査」では、令和の消費スタイルが浮かび上がった。

調査は直近2~3カ月で食品・飲料・日用品を購入した全国20~60代の男女計6000名を対象に実施。日本の生活者が環境・社会を意識した消費行動にどう取り組んでいるか聞いた。

結果は、必要最小限の量を買って長く使う行動が定着しており、特に長く使えるものを買う生活者は9割以上に上る。「まだ使えるのは修理して使う」「必要最小限の量だけを買う」「資源をムダづかいしないように気を付けて買う」も7割以上で、安いモノを買っては使い捨てるという消費行動とは正反対だ。「不要になったがまだ使えるものは人にあげたり売ったりする」という回答は20・30代の女性を中心に7割となり、“モノの循環行動”が浸透してきている。

では、モノを買うとき、生活者は何を重視するだろうか。今後の購買意向では「環境や社会に悪い影響を与える商品は買わない(82.7%)」「環境や社会に悪い影響を与える企業の商品は買わない(81.0%)」などのボイコット(不買)意向が8割以上となった。逆に、「環境・社会に配慮した商品」に対する購入意向は約7~8割に上った。

購買意向と購買実態の差を見ると「生産・製造時に環境に負荷をかけない商品を買う」(42.1pt)、「環境・社会貢献活動に積極的な企業の商品を買う(40.4pt)で40pt以上の差となった。加えて「生産・製造に携わる人の生活や人権に配慮した商品を買う(39.4pt)」「売上の一部が環境や社会のために寄付される商品を買う(39.0pt)」「環境や社会のためになる商品を積極的に買う(38.5pt)」でも購買意向が購買実態より40pt近く高くなっており、調査は「環境・社会への配慮がこれからの生活者の購買行動における判断基準となることが予想される」としている。

欧州では商品にサステナブル認証ラベルが普及しており、買い物のときに視認しやすい。しかし今回の調査で認証ラベルの認知・理解・購入経験について聞いたところ、「有機JASマーク」以外のラベルは1割以下の認知率。認証ラベルの意識では「認証ラベルがついていることに気づかない」「種類がありすぎてよくわからない」「内容が分からず参考になりにくい」が7割にのぼり、認証ラベルへの認知度の低さが明らかになった。

【参照記事】博報堂「生活者のサステナブル購買行動調査」結果発表

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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