富士通、ブロックチェーン活用プラットフォーム「Botanical Water Exchange(BWX)」で水不足問題を解消

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大手エレクトロニクス企業の富士通は、イギリスのBotanical Water Technologies(BWT社)と協力し植物由来の飲用水取引が可能なブロックチェーンプラットフォーム「Botanical Water Exchange(BWX)」を開発することが分かった。

国際連合によると世界の40億人以上が、水不足に悩まされておりこれは実に世界人口の3分の2に相当する。BWT社は、食品加工の際に圧縮により発生する植物由来の水を純粋「Botanical Water」に精製する技術を保有。富士通のブロックチェーンソリューション「FUJITSU Track and Trust」を活用したプラットフォームBWXにより、Botanical Waterの精製、販売、配送などの工程のトレーサビリティと水取引を可能にするという。

サトウキビを加工する砂糖工場や野菜や果物のジュース工場、さらにアルコールの蒸留などで廃棄されてきた水は、Botanical Waterに精製でき、プラットフォーム上で食品や飲料メーカーへ販売したりすることができる。これにより、廃棄されていた60%の水が回収できるほか、ウォータークレジットを購入することで、ESGの推進や水不足問題に貢献することが可能となる。また、自社工場内でのBotanical Waterの再利用は、「BWX」を介し近隣のBotanical water精製工場から購入することで、輸送コスト削減を促進し、カーボンニュートラルへの貢献にもつながるという。

富士通のブロックチェーンソリューション「FUJITSU Track and Trust」はこれまでに、世界最大といわれるビールメーカーAB InBevが提供する自社ビールLeffe(レフ)で、大麦の生産農家から消費者に至るまでのトレーサビリティを提供している。

「FUJITSU Track and Trust」は、ブロックチェーンをビジネスに活用するための認証やユーザー権限管理、UI、インフラ、ネットワークなどあらゆるケースに適合するアジャイル手法(仕様変更が容易なプロジェクト形式に用いられる)でプラットフォームを構築できるのが特徴。今回のケースでは、輸送ネットワークのプラグインとして輸送、サプライチェーンの追跡、水のダイナミックプライシング、ウォータークレジットの追跡と実装を機能させる。BWXを通じ、売買に関連するあらゆるステークホルダーが繋がり、透明性の高い取引が実現できるとしている。

【参照記事】富士通のブロックチェーンソリューションを活用し、世界の水資源不足を解決する水取引プラットフォームの構築を開始

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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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