一般社団法人Famieeが、同性パートナーのための「パートナーシップ証明書」をブロックチェーン上に発行開始したことを、2月25日に発表した。
Famieeは、居住地に関わらず取得・利用できる家族関係証明書を民間で発行する団体だ。現行の法律では認められない夫婦や親子に対して、家族として当たり前の権利やサービスを提供していくことを目指している。
今回発表したのは、家族関係証明書の第一弾として同性パートナーのための証明書をブロックチェーン上に発行する取り組みだ。ブロックチェーン上に発行された証明書を見せることで、家族同様の権利やサービスが適用される医療施設や保険業(共済)を享受できるという。
申請はオンライン完結となっており、従来のようにパートナーが二人で役所に出向く必要がなく、第三者に関係が知られる心配もない点が特徴だ。申請時に提出する個人情報に関しても、サーバなどには保存されないという。
Famieeがブロックチェーンを活用する理由は、半永久的に証明書のデータが保管され、かつ検証可能なものにするためだとしている。証明書データを保存するシステムは、中央管理者が存在せずとも半永久的に稼働させることができ、データが改ざん困難な形で高いセキュリティ性能を担保できると説明した。
情報の秘匿性とプライバシー保護は重要視しているといい、個人情報の漏洩リスクを最大限無くしたとのことだ。具体的には、申請時に必要な情報は申請から証明書発行までの数日間のみ、Famieeおよび本人確認書類確認委託機関のサーバに保存されるものの、証明書の発行と同時に削除される仕組みとなっている。
今後は、同性向けのパートナーシップ証明書に加えて、異性向けの証明書も発行する予定だ。第一弾となる今回の発表では、日本航空や損害保険ジャパン、マネックスグループ、丸井グループなどの参画が明らかとなっている。
株式会社techtec リサーチチーム
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