EU、独自デジタル通貨発行を欧州中央銀行に提唱か。ステーブルコインへの危惧も提起

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欧州連合 (EU)は、EU加盟国内の中央銀行と、欧州中央銀行(ECB)へ、独自のの発行を示唆する内容の草案を公開した。5日、ロイター通信が伝えている。

ロイターが入手した草案文章によると、EUは独自デジタル通貨発行に向けた具体的な措置をしている他、ステーブルコインやデジタル通貨の持つ課題を提起する内容がまとめられている。草案は、EUにおける仮想通貨共通の対応策の策定とともに、リスクが高すぎるプロジェクトへの禁止も含まれ、EU域内で仮想通貨に対する規制強化につなげたい意向だ。本件は、8日開催の財務相理事会で検討され、12月5日に予定されているEU会合で採択される可能性がある。

Facebookが関わる独自通貨リブラがステーブルコインとしてのプロジェクト前進を試みる中、EUではG7が表明する厳格な規制導入に追随した姿勢をとっている。草案では、各国の懸念を受け、マネーロンダリング、消費者保護、支払いシステムの機能、課税、およびサイバーセキュリティのリスクに触れる内容となっている。

草案公表の後、EU理事会の内部事情に詳しい情報筋がCoindeskに語ったところによると、EUが独自ステーブルコイン発行の計画はないという。草案提示に関しては、新しいタイプのデジタル通貨に対するEU立場の政治的宣言であると語ったという。

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