主要な仮想通貨の一つとして知られるイーサリアムのコンセンサスアルゴリズムついて4月9日、Cointelegraphが詳しい説明を報じた。
イーサリアムではコンセンサスアルゴリズムとしてプルーフオブワーク(PoW:Proof of Work)が導入されており、今後のアップデートでプルーフオブステーク(PoS:Proof of Stake)へ変更される。現在、イーサリアムは「フロンティア」「ホームステッド」「メトロポリス」「セレニティ」のうちのフェーズ3である「メトロポリス」の段階にあり、最終的なフェーズであるセレニティでPoSへ移行する予定だ。
PoWでは新しいブロックが生成された際、アルゴリズムによって定められたナンスを最初に見つけたマイナーがブロック生成の報酬と取引手数料を獲得する仕組みとなっている。今や多くの企業が事業として参入しているマイニングは多額の設備投資や膨大な電気代が必要で、マイナーの中央集権化や環境への負荷が問題となっている。
PoSでは、通貨の保有量や年月に応じてマイニングの権利が与えられる仕組みとなっている。そのため、PoWのようにマイニングで競争を必要とせず、エネルギーコストがPoWよりもはるかに低いシステムとなっていることが特徴だ。
コンセンサスアルゴリズムの変更にあたって、イーサリアムネットワークはPoWブロックチェーンのマイナーをPoSブロックチェーンにシフトさせる必要がある。そこで考えられたのが、ディフィカルティボムだ。特定のブロックに到達した時点でマイニングの難易度を上昇させてPoSブロックチェーンに移行を促すディフィカルティボムは、フロンティアフェーズですでに設定されていた。
だが、ディフィカルティボムはイーサリアムの開発の遅延にともなって予想していない時期に動作してしまうという結果を招き、2017年10月には延期されることとなった。2018年末にはまた起きると言われているディフィカルティボムによるブロック生成頻度の減少とマイニング報酬の減少。PoSへの移行は順調に進むのだろうか。注視していきたい。
【参照記事】Is Serenity The Solution To Ethereum’s Difficulty Bomb?
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