ビジネスSNSの「LinkedIn」は1月12日、同プラットフォームに掲載される暗号資産関連の求人が、2020年から2021年にかけて急増したことを明らかにした。
LinkedInによると、「ビットコイン」、「イーサリアム」、「ブロックチェーン」、「暗号資産」などの用語を含む求人情報件数は、2020年から2021年にかけて米国で395%増加し、同時期に98%増加した一般的な技術業界の水準を大きく上回ったという。
求人情報の多くはソフトウェアや金融分野であるものの、会計やコンサルティング、人材派遣、ハードウェアなどの他業界においても暗号資産関連人材に対する需要が高まっている。また、各分野の多くの企業がブロックチェーン開発者やエンジニアを優先的に募集していることも明らかとなった。
暗号資産関連の求人が増加した背景には、暗号資産業界への資金流入がある。企業情報を提供するPitchBookによると、2021年に暗号資産業界に流入した資金は約300億ドルであり、こうした資金が求人に繋がったとしている。
また、Telsa CEOのElon Musk氏やTwitter CEOのJack Dorsey氏などの著名人がブロックチェーンや暗号資産を賞賛したことがブロックチェーンや暗号資産の知名度を上げ、その結果暗号資産関連企業への関心が高まったことも求人増加の背景として挙げられた。
また、暗号資産関連データを提供するThe Blockが暗号資産関連企業27社を対象に行った調査では、昨年1年間で業界全体で8,400人以上、調査対象企業1社につき平均300人以上の人員が増加したことも明らかとなっている。
直近でも、Dorsey氏がCEOを務めるBlock(旧:Square)が、ビットコインのマイニングやウォレットに関連する求人を募集していることが判明した。またストリーミング大手のHuluも1月15日、NFT(非代替性トークン)やメタバースを専門とする人材の募集を開始している。
2022年も暗号資産関連の求人募集は暗号資産関連企業をはじめ、既存の大手企業など多くの企業で増加することが予想される。
【参照URL】LinkedIn News
株式会社techtec リサーチチーム
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