米大手暗号資産取引所Coinbaseは、10月20日に開示された活動報告書を通して、2021年第3四半期に約80万ドル(約9,000万円)をロビー活動費用に費やしたことを報告した。Coinbaseによる積極的なロビー活動の背景には、国会における暗号資産への注目度の高まりがある。
ロビー活動とは、個人または企業が政策に影響を及ぼすことを目的として、政府や国際機関に対して働きかけを行う私的な政治活動のこと。米国では合法的な活動として認知されており、ロビー活動を行うにはロビイストとして公式に登録する必要がある。
Coinbaseはここ数か月間でロビー活動を大幅に強化している。上院ロビー活動開示報告書によると、Coinbaseは9月に社内のロビー活動プログラムを再登録しており、第3四半期のロビー活動の支出は62万5,000ドル(約7,000万円)に達したことを明らかにしている。
これに加えてCoinbaseは、法律事務所のSteptoe & Johnsonとの新規契約や、ロビイング会社のFranklin Square Groupとも提携。さらに多数の企業とも契約を結び、それらの企業に対して約17万ドル(約2,000万円)の支出が確認されている。
これらの社内ロビー活動費や、企業との契約などを合計すると、Coinbaseの支出は79万5,000ドル(約9,000万円)となる。
Coinbaseは、2015年から2016年にかけても一時的にロビー活動を行っていたが、その期間で報告された支出金額はわずか5万5,000ドルだった。これは、今回報告されたロビー活動費用の10%にも満たない数字だ。
Coinbaseの広報担当者は、仮想通貨メディアThe Blockの取材に対し次のように語っている。
「2021年は特に、暗号資産経済が全米で飛躍的に成長した年であり、米国民が暗号資産の将来に注目していることが証明されました。ロビー活動を通じたCoinbaseの取り組みは、暗号資産の規制議論に関して人々の意見を代表するために行っているものです。」
【参照記事】Coinbase spent nearly $800K on lobbying in 2021’s third quarter as part of influence revamp
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