木糸製品で日本のアパレル業界を変革。熊本のベンチャーがFUNDINNOで2度目の挑戦

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独自の木糸製造・染色技術で、アパレル業界を変革。文部科学大臣賞を受賞した最先端の技術を実用化

熊本県天草市でヒノキとスギを原料にした糸「木糸(もくいと)」を素材とした製品を企画・製造する株式会社Circulifeは、株式投資型クラウドファンディング(CF)「FUNDINNO(ファンディーノ)」で7月10日から23日まで投資申込みを募集する。ファンディーノでは2022年6月に続く2回目の資金調達で、前回は目標募集額600万円、上限応募額2400万円に対し2360万円を集め成約した。今回のプロジェクト「独自の木糸製造・染色技術で、アパレル業界を変革。文部科学大臣賞を受賞した最先端の技術を実用化」は目標募集額999万9千円、上限応募額3999万6千円。投資は1口9万9000円 (36株)~49万5千円 (180株)、特定投資家は99万円 (360株)~990万円 (3600株)まで申込み可能。

同社が使用する木糸は、熊本産の天草ヒノキと小国杉を原料として、糸は約50%、生地では約25%を間伐材など日本の地域資源とその他の天然素材を原料として製造するため、約98%を輸入に頼っている従来の生地や糸に対して輸送コストの削減のほか、CO2排出量の低減に貢献できるという。現在は多くの企業と協業して、天草ヒノキと小国杉を原料とした木糸で作られたノベルティグッズやコラボ商品などを販売している。

昨年の資金調達した際は、間伐材から作られた木糸の生地製造に成功。現在は、その木糸を使った商品開発中。大手シューズブランド「PATRICK」から、木糸を素材とした環境に配慮したスニーカーが販売された。また、企業のノベルティグッズだけではなく、自社ブランド「Circulife SLEEP」を立ち上げ、生活の中での基盤となる「睡眠」にフォーカスした商品開発・ブランディングを、元大手アパレルブランドのデザイナーとともに進めている。商品は今年10月の販売を目指しており、現在は羽織やシャツを開発している。

今期から木糸商品を「草木染め」する天然染料作りも開始した。今年3月に開業した「阿蘇くまもと空港」のオープニングセレモニーでは、木糸生地と熊本城の桜の木で染めた「手ぬぐい」と、木糸を素材とした「フェイスタオル」を記念式典参加者向けに提供するなど、知名度向上を目指している。

今後は、九州でモデルケースを確立後、独自技術を含めたノウハウをOEMで提供し全国に生産拠点を広げていく。木糸の技術を応用し、各地の地域資源を使った木糸の製造や、草木染めの事業化により、地域資源活用や地域活性化にも貢献していきたいと考えている。目下の目標は、自社工場の設置。ここから九州全体への販売体制構築を確立し、インクジェット「草木染め」の生産設備の立ち上げを目指す。2030年には10万点以上のノベルティグッズ、オリジナル商品の販売を計画する。

同社はエンジェル税制適用確認企業(タイプA)。株主優待として、季節の素材を利用した草木染め製品を提供する。

ファッション産業は、近年、原料調達、製造工程、廃棄まで環境負荷が高いと問題視されている。同社が展開する木糸製品が、環境負荷の軽減、さらに市場規模が世界的に広がるサーキュラーエコノミー(循環経済)に到達できるか。今回のプロジェクトも注目を集めそうだ。


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※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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