CFTC委員長が語る、ブロックチェーンが社会に与える影響と規制当局に求められる姿勢

米商品先物取引委員会(CFTC)の委員長クリストファー・ジャンカルロ氏は、政府の要人やブロックチェーン企業が集まる「DCブロックチェーンサミット」にて、ブロックチェーンが社会に与える影響と課題、イノベーションに対する規制当局のあるべき姿勢について講演を行った。講演の詳細は3月6日、CFTCオフィシャルサイトで公開されている。

CFTCは先物取引・オプション取引全般や「コモディティ」を規制する米国の政府機関だ。当局はビットコインの金融派生商品であるビットコイン先物の申請の可否を判断する役割を担っている。過去には、無登録でビットコインのオプション取引所を運営していたコインフリップ社を取り締まり、仮想通貨に対する公式見解を発表したこともある。

クリストファー・ジャンカルロ氏は、ブロックチェーンの現状を説明するために、ウォール・ストリートの従来の取引台帳をブロックチェーンに代えていれば、2008年に発生した金融危機とは違う結果になっていただろうと語った。金融市場において、ブロックチェーンは、支払いや銀行取引、証券決済、タイトルの記録、サイバーセキュリティ、取引報告、分析など、幅広く持続的な影響を与える可能性があるとした。ブロックチェーンの将来の可能性については、金融機関は2022年までに毎年200億米ドルものインフラストラクチャと運用コストを節約できるようになると推定されており、取引決済コストを3分の1に削減できると説明している。一方、ブロックチェーンの開発と採用は容易ではなく、スケーラビリティ、ガバナンス、セキュリティなどの問題を抱えており、ここ数年で観察したテクノロジーのいくつかは進捗が芳しくないとした。

仮想通貨という新興技術に対し、クリストファー・ジャンカルロ氏は、これまでの経験を生かして新たな規制を行うために注意することを3つ紹介している。1つ目は指数関数的な技術変化への考慮であり、2つ目は伝統的なアクターやビジネスモデルの妨害をしない対応であり、3つ目はイノベーションを起こす企業と政府の間で技術リテラシーに差が生まれないようにすることだ。また、その上で規制アプローチを作り上げるために必要な要素についても触れている。まずはイノベーションに伴うマーケットの変化に対応するマインドをもつこと、次にイノベーションを理解して対処するために当局内部にステークホルダーを創ること、ビッグデータにもとづいた効果的な監視・監督、規制を行うこと、当局主導の規制ではなくマーケットベースのソリューションを採用することだ。

クリストファー・ジャンカルロ氏は講演の最後に、ブロックチェーンを利用するイノベーター企業に、CFTCと規制部門で協力して大胆で誠実な問題解決を続けてほしいとを訴えている。

【参照URL】Remarks of Chairman J. Christopher Giancarlo at the 4th Annual DC Blockchain Summit


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