BNPパリバAM、クリーンテック・ベンチャーファンドで240億円調達。エコロジカル・トランジション推進

BNPパリバ・アセット・マネジメント(BNPパリバAM)は9月3日、クリーンテック・ベンチャーファンド「BNP Paribas Solar Impulse Venture Fund(BNPP SIVF)」で1億5,000万ユーロ(約240億円)を調達したと発表した(*1)。調達した資金を元手に、エコロジカル・トランジション分野で成長期待の高いスタートアップ企業に投資する。

BNPパリバAMとベルトラン・ピカール・ソーラーインパルス財団の独占的パートナーシップ契約に基づき、BNPパリバAMのプライベートアセット部門がBNPP SIVFを運用する。今回調達した資金を元手に、欧州および北米の成長可能性の高いスタートアップ15~20社に投資を行う。

対象領域は、エネルギー移行、持続可能な農業と食料、サーキュラーエコノミー(循環経済)、水と海洋の管理、スマートシティ、持続可能なモビリティ、産業イノベーションなどとなる。

BNPP SIVFは既に有望な新興企業5社に投資した。具体的には、環境DNAサンプルに基づく生物多様性の測定・モニタリングソリューションを開発する英NatureMetrics、食品廃棄物などの削減支援などを通じてサーキュラーエコノミーの実現に貢献する仏Phenixである。

植物の水分ストレスを緩和し、農業分野のエコロジカル・トランジションの加速を目指す仏Axioma、エネルギーコンサルティング企業のHello Watt、生成AI(人工知能)を活用した次世代バッテリー設計に革命を起こす米Chemixにも投資した。

BNPP SIVFのリミテッド・パートナーには、BNPパリバ(コミットメント額7,500万ユーロ)およびソーラーインパルス財団とともに、エコロジカル・トランジションを加速させることに意欲的な機関投資家、事業法人、ファミリーオフィスが加わった。同ファンドは2億ユーロを募集上限額としており、BNPパリバやソーラーインパルス財団と同じ志を共有する更なるリミテッド・パートナーの追加を模索する。

BNPパリバアセットマネジメントのプライベートアセット部門責任者であるデイビッド・ブシュシャ氏は「BNPP SIVFのクロージングの成功は、弊社が長年取り組んできた若く革新的なクリーンテック企業を支援し、気候変動への取り組みに積極的に貢献したいという顧客の強い関心を証明するものである。我々はソーラーインパルス財団とともに、エコロジカル・トランジションのゲームチェンジャーとなる企業を発掘し、支援し続けていく」と述べた(*1)。

【参照記事】*1 BMPパリバアセットマネジメント「BNP Paribas Solar Impulse Venture Fund has successfully raised €150m to accelerate the Ecological Transition

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フォルトゥナ

日系・外資系証券会社に15年ほど勤務。リサーチ部門で国内外の投資家様向けに株式レポートを執筆。株式の専門家としてテレビ出演歴あり。現在はフリーランスとして独立し、金融経済やESG・サステナビリティ分野などの記事執筆、翻訳、および資産運用コンサルに従事。企業型DC導入およびiDeco加入者向けプレゼンテーション経験もあり。
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