昨日のマーケットは株式市場が上昇。
昨日は日銀政策会合において、これまで継続し続けていた大規模金融緩和からの修正を行うというサプライズを黒田総裁が発表。元々黒田総裁は大規模金融緩和を任期の間には変更する見通しがないとも取れる発言を繰り返していたことから、市場は動揺した。特に日本国債10年の金利を0.25%を上限とするオペレーションを行っていたが、上限金利を0.5%まで拡大し、実質的に利上げ効果があるような内容となったことで、市場には逆クリスマスサプライズとなった。
大規模金融緩和の修正を余儀なくされた理由として、足元進行していた急激な円安物価高への対応を迫られた格好に。10年金利は0.46%付近まで急騰し海外勢が足元日本銀行が修正を余儀なくされるという予想から日本国債をショートで積んでいたことから、大きな利益に繋がったと言えるだろう。今回の日銀の発表は明らかに出口を意識した最初の一歩と考えられるため、今後は日本でも利上げの可能性も視野に入ってくると予想される。
ドル円は円高圧力が急速に高まり、一時130円台半ばまで7円程度の暴落。
今回のサプライズは市場との対話という観点において問題ではないかという意見もあるが、個人的には12月でクリスマス前に投資家が休暇に入っている中、流動性が落ちているタイミングを狙って円高方向への値幅を大きくする狙いがあったかと考えており、円安が物価高の要因となっていることから修正を図ったのではないかと推測している。
米国債金利も上昇し10年金利は3.68%まで上昇。しかし金利上昇の動きとなる中で日銀サプライズ後に世界の株式市場が先物含めて急落した中、欧州時間から米国、欧州株式市場は下落幅を取り戻す動きとなった。
一方で日経平均株価は26,000円台前半まで下落しており、増税の話題と今回のサプライズが併せて発生している中では株価は戻り売りで考えておくしかないだろう。
仮想通貨市場は上昇する動きに。ビットコインは16,000ドル台前半から後半へ上昇しており、その他のアルトコインも総じて堅調な動き。
面白い動きとしてはイーロンマスクがTwitterのCEOを辞任するかどうかのアンケートが集計されていたが、辞任賛成が52%を越える結果となり、辞任の可能性が意識されたのかDOGEが下落。
また元FTXのサム氏が米国への身柄引き渡しに同意したと報道されており、引き続きサム氏の動向が注目される。
ナイジェリアでは仮想通貨が合法化される法案が通過する見通しとなっており、アフリカでも最大の人口と経済規模を有する同国が仮想通貨に対しての枠組みを作ろうとしているのは注目すべき動きだろう。
【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法
仮想通貨取引を始めるなら
中島 翔
最新記事 by 中島 翔 (全て見る)
- 脱炭素に向けた補助金制度ー東京都・大阪府・千葉県の事例 - 2024年10月22日
- 韓国のカーボンニュートラル政策を解説 2050年に向けた取り組みとは? - 2024年10月7日
- NCCXの特徴と利用方法|ジャスミーが手掛けるカーボンクレジット取引所とは? - 2024年10月4日
- Xpansiv(エクスパンシブ)とは?世界最大の環境価値取引所の特徴と最新動向 - 2024年9月27日
- VCMIが発表したScope 3 Flexibility Claimとは?柔軟なカーボンクレジット活用法を解説 - 2024年9月27日