先週末のマーケットは株式市場が下落。注目されていたアメリカのPPIでは予想以上の数字となったことで、タカ派方向が意識され金利高、ドル高、株安の動きとなった。
PPI発表後は株価が急落したものの、一時再度反発するかと思われたが、結局反落する動きとなり、NYダウは305ドル安、NASDAQも77ポイントの下落となった。ミシガン消費者信頼感指数も予想対比良好な数字となったことで、PPIまでマーケットはハト派的な方向で見ている投資家が多かったことから、値動きの幅も大きくなった様子。ポジションはドル安、株ロングで傾いていたことが急激な値動きの材料となったと言えるだろう。
FRBは来年にかけて物の物価や住宅関連のインフレは落ち着きを見せると予想しているが、労働市場のタイトな状況だけは引き続き不透明であると懸念をしており、今後はインフレの中でも労働市場の賃金動向がどのように動くのかで政策金利の動きも変化してくるのではないかと想定している。
マーケットでも、BOAの調査では米ドルは一旦ピークをつけたと考える投資家は6割を超えており、来年は米ドルは下落するという方向で見ている投資家が多いことが判明している。そのため、今後は利上げのペースではなく、政策金利を高い水準で据え置く期間がどのくらいになるのか?という視点を入れながらのマーケットが大事となってくるだろう。
FOMCメンバーの政策金利の予想中央値は4.9%となっていることから、ピークをつけると考えられているが、23年下期には0.5%の利下げを織り込んでいることは注意しておきたい。
またECBも利上げはあと2回ではないかというエコノミスト予想が増えてきており、ピークの最大政策金利の引き上げは2.5%となることが有力となっているが、ユーロ圏のインフレが2.5%で収まることができるのかはまだ定かではない。
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2023年の間は政策金利が据え置きとする予想が金利先物市場で取引されており、中央銀行が購入した数兆ユーロの債券の保有額を減らし始めるのが来年1-3月ではないかと予想しており、QTのスタートは近いと予想されている。現在ユーロロングのポジションが積み上がっているため、一旦ユーロは巻き戻されてもいいのではないかと考えており、短期的にショートを取りたいとも感じているが12月なので、打診ショートくらいで、極力リスクは小さめにトレードを行う予定。
仮想通貨市場は引き続きあまり動意が薄い展開が継続。相場としてはあまりコメントすることもなく、ビットコインは17,000ドル台での推移が続いている状況。
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ニュースとしてはステーブルコインの市場でコインベースがテザーからサークルにステーブルコインを転換を促しているといったものが出ていた。バイナンスが2ヶ月前にはUSDCのサポートを終了しており、ステーブルコイン市場での覇権争いが起きている状況だ。
またアメリカではアンケートで仮想通貨を好意的に見ている人は8%しかいないというニュースが出ており、仮想通貨市場が敬遠されている様子が伺える。
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中島 翔
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