昨日のマーケットは株式市場が大幅下落。
米国では中間選挙の結果を待つ中で民主党が善戦をしている状況下、一旦買い控えをする動きが強まり、売り優勢の展開となった。激戦州では全く結果が不透明になってきており、元々は共和党が両院とも制すのではないかとの思惑から上昇していたが、混戦模様となってきたことで、一旦ポジションを外す動きとなっている。
中間選挙は若年層が民主党を支持する中、高齢者層が共和党という結果となっており、また米国債金利は低下する動きとなる中、ドル高方向での推移となり金利と通貨は逆方向の動きに。
債券市場では足元の金利上昇の巻き戻しが入った様子で、米ドルに関しても足元売られていたことからの反動の動き程度だろう。本格的に動くのは本日のCPIの結果次第とも考えており、JPモルガンでは本日のCPIの結果をシナリオ別に解説されているため必要な方は参照にして欲しい。
足元市場楽観論が強まっているため、どちらかといえば下落方向への短期的な圧力は強まる可能性があると個人的にはみている。しかし来年を見据えた場合は下落したタイミングは買いの好機とも言えるため、ある程度引き付けてからロングをするのがベターと言えるだろう。既に政策金利の引き上げるペースは緩やかになるということは織り込み済みであり、また引き上げる必要性も市場は織り込んでいることから、株式市場の調整安の材料として使われるのではないかと個人的には考えている。
昨日シカゴ連銀のエバンス総裁は利上げペースを落とし始める時と発言しており、FRBメンバー内でも今年行ってきた急速な引き締めに関してそろそろ調整すべきとの声が出ていることがわかる発言となっている。
仮想通貨市場では引き続きFTXの問題で崩壊ムード。ビットコインは15,000ドル台まで下落しており、イーサリアムも再度1,100ドルを割れる場面もあるほど急落する通貨ばかりとなっている。
ストップロスの数量をみても下記の通り急増しており、ロンガーが完全に損切りを余儀なくされた格好となった。
未決済建玉をみても急減しており、足元の混乱を見て投資家は一気に市場からポジションを落とした様子。
ファンディングレートを見てもビットコイン、イーサリアム両者とも過去見ないくらいのショートの傾きとなっており、どこかで買い戻しを行ってくることから市場は乱高下する可能性がある。
バイナンスがFTXを買収することで合意したと昨日はなっていたが、親会社であるアラメダリサーチで財務に大きな欠陥が見つかったとのことで、買収を白紙にする可能性が大きいと発表しており、完全にこれは詰んだとも言える結果に。
FTTトークンは現在1.7ドル付近で推移しており、2日間で10分の1以下まで下落。完全に崩壊する通貨の推移となってしまっている状況。FTX問題を受けて当然ながらSOLも急落する動きとなっている。アラメダリサーチではSOLを大量に保有しており、SOL単体とステーキングプールで合計10億枚以上保有していることからステーキングプールからアンロックされると一気に売り圧力となるため、SOLの崩壊が警戒され売り続けられているという状況。
混乱が収束すればまた買っていける地合いになるだろうが今のところはチャート含めて買っていける相場ではない。
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中島 翔
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