先週末のマーケットは株式市場が反落。雇用統計発表後は寄り付き上昇してスタートしたが、欧州エネルギー価格の急騰に対して、上限設定を行うことを検討といったニュースから欧州圏中心に先物市場が下落、米国も珍しく連れ安となった。
雇用統計は非農業部門雇用者数は予想を上回ったものの、その他は予想を下回る結果となっており、強弱混在といったところ。重要な点としては「FRBのタカ派スタンスを崩すほどの内容ではなかった」という点であり、9月の0.75%の利上げは引き続き維持される見通しか。
ドル円は一時140円台後半まで上昇したが、ドル高からの上昇というよりは円売り主導で上昇していたということもあり、不思議な値動きとなっていた。
金曜日は2年ゾーン中心に短期金利の低下幅が大きくこれではドルできないのは明らかとも言える動きだが、本日は米国休場となっており明日以降に再度金利上昇に転じるかどうかも注目したい。
個人的には現在のFF金利の最高値が4.0%であれば140円を維持するのは難しいと考えているが、4.5%となってくると少し雰囲気が変化するため長期的な視点も変えた方がいい可能性が出てくる。
今回話題となっているのは、EU議長国であるチェコが臨時欧州会合を開催するというもので、急騰する電力・天然ガス価格の抑制を目的として、ガス価格への上限設定や電力デリバティブ取引の一時停止といったことが検討されるという。
ドイツも物価上昇対策のために緊急資金として予算を9兆円ほど準備する等欧州各国が物価高に苦しめられている中、ロシアのノルドストリームが再開しないということを受けての異例の措置となりそうだ。今週8日にECB政策会合があり、0.75%の利上げが見込まれる中、欧州の株式市場は一旦利上げや物価高による経済鈍化を織り込む形となりつつあるが、上記の上限設定が通った場合は違った動きになる可能性があるため、投資家としては注意したいポイント。
仮想通貨市場は横ばいでの推移。ビットコインは20,000ドルを割れる水準で推移しており、なかなか方向感が出ない状態が継続している。
個人的に気になっているのは、ドル高が進行する中でビットコインと逆相関の関係性があるはずだが、足元はその相関が壊れている印象。ドル高が進んだタイミングでもビットコインの下落は進行せず底堅く推移している状況で、今後株式市場が崩れた場合にビットコインが連れ安となるかに注目したい。
ポジションは一旦株のショートは全て利益確定を行った。
【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法
仮想通貨取引を始めるなら
中島 翔
最新記事 by 中島 翔 (全て見る)
- 脱炭素に向けた補助金制度ー東京都・大阪府・千葉県の事例 - 2024年10月22日
- 韓国のカーボンニュートラル政策を解説 2050年に向けた取り組みとは? - 2024年10月7日
- NCCXの特徴と利用方法|ジャスミーが手掛けるカーボンクレジット取引所とは? - 2024年10月4日
- Xpansiv(エクスパンシブ)とは?世界最大の環境価値取引所の特徴と最新動向 - 2024年9月27日
- VCMIが発表したScope 3 Flexibility Claimとは?柔軟なカーボンクレジット活用法を解説 - 2024年9月27日