先週末のマーケットは、注目されたアメリカ雇用統計では市場予想を上回る数字が出てきたことを受けて米国債金利が上昇、米ドルも上昇する動きがみられた。
株式市場は大きなトレンドを作るわけでもなく、足元の株価の上昇と、雇用統計後の金利上昇を受けた上値の重さの板挟みといったところか。ドル円は136円台半ばまで一時上昇しており、一旦米ドル高に反応した格好となっているが、この上昇が今週は続きにくいと想定している。
引き続き今週の米CPIの発表や、今月のFOMCという重要指標が控えているため、トレンドが出ない展開が継続するだろう。
今回の雇用統計で確認できたことは「アメリカ経済はまだ堅調である」ということ。失業率も3.6%で平均時給も前年同月比+5.1%と市場予想を上回る結果となっており、特段景気が落ち込んでいる様子はみられないため、FRBが利上げ路線を強める可能性が市場では再度懸念されている。
一方で7月の利上げに関しては既に0.75%が既に織り込まれているため、今後は9月以降の利上げ見通しが強まるかどうかに注目が集まるだろう。個人的にはリセッションリスクがあることもあり、インフレは大きくここから加速しないと考えているため、長期金利の低下とともに利上げペースは鈍化すると予想していることから、米ドルの上昇幅も年末まで考えると限定的になるのではないかと考えている。
また、気になっているニュースとしてはロシアが欧州に対して天然ガスを供給しているノルドストリーム1が今日から点検に入るということで、点検は21日までとされている。この21日までの点検期間はある意味ロシアが欧州向けに試しているのではないかと考えており、最悪のケースは欧州向け天然ガスの停止という可能性があるため、行われた場合は欧州経済に大打撃を与えるのは間違いなく、ユーロはちょっと買いにくい地合いになると想定される。
本日は日本の参議院選挙で自民党が単独過半数を獲得したことを受けて一旦上昇する動きとなっているが、これが続くかは疑問視されるか。
仮想通貨市場はビットコインが再度20,000ドル台まで下落しており、引き続き上値の重い動きは変わっておらず。大きなフローの動向もなく、20,000ドル付近のレンジがどこまで続くのかが気になるところ。
NFT市場も取引高が徐々に減少してきているが、ビットコインほど大きな下落を見せることもなく、NFT市場での資金調達も良好な状況が継続。Krakenの記事でもNFT市場は踊り場と記載されているように、現在は次の波がくるまでの調整期間と認識していいだろう。
ポジションは朝から日経平均ショートでポジションを増やしている。
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中島 翔
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