将来の資産形成手段として、ビットコインや暗号資産(仮想通貨)投資を検討する方や、実際に利用し始めている方が増えています。
この記事では大手が提供する暗号資産取引所のコインチェックとGMOコインのどちらを選べば良いかについて、「取扱銘柄」「コスト」「取引方法」「アプリ」など、さまざまな視点から比較します。取引所選びの参考としてぜひご活用ください。
目次
- コインチェックとGMOコインの概要
1-1.コインチェックとは
1-2.GMOコインとは - コインチェックとGMOコインの比較
2-1.取扱い銘柄の比較
2-2.取引方法の比較
2-3.コスト面(手数料)の比較
2-4.アプリの比較
2-5.最低投資額の比較 - どっちの取引所を選べばいいの?
3-1.コインチェックが向いている人
3-2.GMOコインが向いている人 - まとめ
1 コインチェックとGMOコインの概要
まずは、コインチェックとGMOコインのサービス概要、それぞれの運営企業について簡単にご紹介します。
1-1 コインチェックとは
コインチェックは、マネックスグループ株式会社の子会社であるコインチェック株式会社が運営する暗号資産取引所です。2014年創業のコインチェックは、ネム(XEM)の顧客資金流出事件をきっかけに企業買収により2018年4月にマネックスグループのメンバーとなっています。金融系システムセキュリティ対応や法務コンプライアンス体制の整備に取り組んでおり、現在までにコインチェックの本人登録済みのユーザー数は99万口座で国内No.1となっています(2020年7~9月期のマネックス決算報告より)。
1-2 GMOコインとは
GMOコインは、東証プライム上場のGMOインターネット株式会社のグループ会社であるGMOコイン株式会社が運営する暗号資産取引所です。FX取引高『世界第1位』※ファイナンス・マグネイト社調べ(2020年1月~2021年12月)のGMOクリック証券で培った金融サービスのノウハウが、GMOコインにも活かされています。暗号資産取引サービスにおいては、GMOコインは、販売所・暗号資産FXでの仮想通貨取引が可能となっています。
2 コインチェックとGMOコインの比較
同じ暗号資産取引所と言っても、コインチェックとGMOコインのサービス内容は大きく異なります。両者の違いを、「取扱銘柄」「コスト」「取引方法」「アプリ」などから細かく見ていきます。
2-1 取扱い銘柄の比較
コインチェックとGMOコインは共に多くの暗号資産を取扱っています。
コインチェック | GMOコイン |
18銘柄:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、ステラルーメン、モナコイン、ネム、クアンタム、オーエムジー、イーサリアムクラシック、エンジンコイン、リスク、シンボル、IOST、パレットトークン、SAND ※シンボル(XYM)は送金・貸付(Coincheck貸暗号資産サービス)のみの取り扱い |
22種類:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、ステラルーメン、モナコイン、ネム、クアンタム、オーエムジー、チェーンリンク、ポルカドット、エンジンコイン、シンボル、テゾス、コスモス、エイダ/カルダノ、メイカー、DAI、FCRコイン、ドージコイン |
コインチェックは国内で取扱いの少ない暗号資産を数多くサポートしています。2021年に高騰しているIOSTやゲーム系資産として注目度の高いEnjinなど、現時点で国内ではコインチェックでしか売買できない暗号資産もあります。GMOコインも注目度の高いオーエムジーや、ベーシック・アテンション・トークンを国内で最初にサポートしており、積極的に取扱いを増やしているようです。
2-2 取引方法の比較
暗号資産の取引方法について、コインチェックとGMOコインは共通して「販売所」と「取引所」を設けています。販売所は運営会社が在庫を抱えて、ユーザーと暗号資産を取引するサービスです。販売所は分かりやすく、提示された価格で即座に取引できるので便利ですが、買値と売値の「価格差(スプレッド)」が大きい傾向があります。
取引所はユーザー同士が暗号資産を売買する場所です。販売所よりも手数料を抑えられる場合がありますが、希望の数量を買い集めるまでに取引相手(売り注文を出す投資家)を待つ必要があります。
特にGMOコインは取引所(レバレッジ取引)と暗号資産FXでレバレッジ取引が可能です。証拠金に対して数倍の資産を売買でき、ショート(空売り)を用いて下落相場で利益を狙う戦略も可能となります。
コインチェック | GMOコイン |
販売所・取引所 | 販売所・暗号資産FX |
2-3 コスト面(手数料)の比較
両者の販売所は、実質的に 手数料を含んだ購入・売却価格を提示しています。販売所の売買価格差(スプレッド)は一般的に0.1% ~ 6.0% とされ、市況に応じて変化します。販売所は頻繁な売買には適していないので、長期投資目的で利用する場合に留めましょう。
一方、取引所の取引手数料は比較的抑えられています。GMOコインの取引所(現物取引)はMaker注文にマイナス手数料(-0.01%)を採用しているので、Maker側は取引すればするほど手数料を得ることができます。コインチェックの取引所はビットコインと一部のアルトコインを手数料無料で取引できます。
コインチェック | GMOコイン |
販売所:スプレッド 取引所:無料 |
販売所:スプレッド 取引所: 【BTC,ETH,XRP】 Maker:-0.01% Taker:0.05% 【その他】 |
2-4 アプリの比較
コインチェックもGMOコインも、スマホアプリ上で口座開設から入出金管理、暗号資産の取引まで完結できます。
コインチェックのスマホアプリは、販売所にアクセスして暗号資産を売買できるほか、チャット機能、積立投資機能の管理など、コインチェックの様々な機能を利用できます。アプリの累積ダウンロード数は326万件を突破しています(2021年1月時点)。
GMOコインのスマホアプリ「暗号資産ウォレット」は、ワンタップで新規・決済・ドテン注文が可能な「スピード注文」が利用でき、価格が変動時のプッシュ通知と組み合わせることで、相場変動時に対応しやすくなっています。
2-5 最低投資額の比較
暗号資産には「単元株」のような制度はないので、小数点以下から購入できます。1ビットコインは現在300万円を越えていますが、コインチェックとGMOコインでは0.001ビットコインといった少数単位から投資をスタートできます。
コインチェック | GMOコイン |
取引所:0.001 BTC 販売所:500円 |
0.00001 BTC / 回(販売所) 0.0001 BTC / 回(取引所・現物取引) |
3 どっちの取引所を選べばいいの?
コインチェックとGMOコインの両者ともに、初心者向けにわかりやすい取引ツールを用意しており、多くの暗号資産を取り扱っています。長期投資を検討する際に、基本的な使い方はよく似ています。具体的な投資銘柄数などでそれぞれの個性はあるものの、広範囲な投資家のニーズに応えている点で共通しています。
両者を比較するには、取扱い銘柄や取引方法、アプリの使い勝手を基準に選ぶと良いでしょう。
3-1 コインチェックが向いている人
販売所のスプレッドがかかる点はコインチェックとGMOコインの両者ともに同じですが、販売所の品ぞろえに違いがあります。国内の他の取引所がまだ取り扱っていない、新しい暗号資産をいち早く入手したい方はコインチェックが向いています。
コインチェックの販売所はショッピングサイトのようなデザインなので、初心者でも簡単に売買できるでしょう。コインチェックのビットコイン取引所もシンプルでわかりやすくなっており、手数料も無料です。数十万円の範囲でビットコインを売買するのに申し分ないと思います。
コインチェックは取引以外のサービスも充実しています。資産を貸して金利を得る「貸仮想通貨」や、自動積立サービスなども備えているので、長期投資を考えている方はコインチェックを検討してみると良いでしょう。
3-2 GMOコインが向いている人
暗号資産FXも備えるGMOコインは、多くのトレーダーに利用されています。手元資産以上の金額を取引できるので、トレーディングでアクティブに資産を増やしたい方に向いています。暗号資産FXはアプリでも利用できるので、外出先でポジションを調整するような使い方も可能です。
GMOコインも販売所の取扱い銘柄を増やしており、貸暗号資産や積立サービスを提供するなど、幅広いユーザーのニーズに応えるサービスも実装しています。トレーダーだけでなく、初心者が初めて利用するのにも便利な取引所となっています。
4 まとめ
コインチェックとGMOコインのサービス内容を比較しました。より使いやすく、様々な暗号資産を取り扱うコインチェックを選ぶか、レバレッジ取引などトレーディングに向いた機能も備えるGMOコインを選ぶかは個人の状況次第です。
暗号資産投資をこれから始める方は、この記事を参考に、ご自身に合ったサービスを選んでみてください。
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