【仮想通貨投資の始め方講座】仮想通貨トレードの魅力

金融商品を対象としたトレードには株式、FX、先物、仮想通貨(暗号資産)などがあります。最近のFXはここ数年ボラティリティが減少しており、株式市場は天井が近いとも囁かれる中で、仮想通貨トレードを考えている方が増えてきているようです。

仮想通貨自体は新興分野でありブロックチェーンなど技術的な用語が多いため、難しそうな印象をお持ちの方もいると思います。ビットコインの高騰や暴落ばかりがマスメディアで伝えられる影響で、危険なイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、仮想通貨以上に魅力的なマーケットは無いかもしれません。

そこで仮想通貨トレードを検討されている方向けに、複数回に分けて仮想通貨トレードの魅力や始め方、様々な運用方法、仮想通貨取引所の選び方、トレード方法や必要な知識、また仮想通貨取引に関する注意点などを解説していきたいと思います。

今回は、第1回として「仮想通貨トレードの魅力」についてお伝えします。

目次

  1. 仮想通貨の基本的な知識
  2. 仮想通貨とブロックチェーン
  3. 仮想通貨の購入・売却をするには
  4. 仮想通貨トレードの魅力
    4-1. ボラティリティが比較的大きい
    4-2. 休日もトレードできる
    4-3. アクティブトレーダーと相性の良い仮想通貨市場
    4-4. トレンドの継続性が高くフォローしやすい
    4-5. 仮想通貨を通して未来の技術の知見を深める
  5. 短期トレード以外でも様々な運用方法が可能
    5-1. レンディング
    5-2. ステーキング
    5-3. 仮想通貨積立
    5-4. NFT投資
    5-5. イールドファーミング
  6. 価値交換手段として使用される仮想通貨
  7. まとめ

①仮想通貨の基本的な知識

まずは仮想通貨を取引する上で最低限知っておきたい知識として、初歩の初歩である仮想通貨とは何かという点について解説します。

仮想通貨を一言で言うと「ネットワーク上で使用できる価値交換手段(通貨)」ということになります。

日本人にとって最も身近な通貨といえば日本の法定通貨である日本円ですが、日本円が紙幣や硬貨、いわゆる現金と銀行口座と紐づいた数字で存在しているのに対し、仮想通貨に現金のような実体はなく、ブロックチェーンネットワークの中に暗号として存在しています。

そのため公式には「暗号資産」と呼ばれています。

仮想通貨の元祖であるビットコインは、銀行などの第三者の手を借りることなく、個人同士が安全に通貨のやり取りをするために制作されました。

ビットコインはいわゆる「デジタルゴールド」としての地位を確立しつつありますが、ビットコインのブロックチェーン技術では、価値交換手段(デジタル通貨)としての利用以外にできることがあまり多くありません。

そこに登場したのがイーサリアムです。

イーサリアムはスマートコントラクト機能と言って、単純な価値交換のやり取りをする以上に条件づけができる仕組みがあり、決済以上に複雑な条件が必要となるサービスで使用されています。

また、ビットコイン以外の仮想通貨のことを「アルトコイン」と呼びます。

つい今年の年始まではビットコインの時価総額が仮想通貨市場の70%以上のシェアを占めていましたが、最近では40%まで低下しており、イーサリアムを含むアルトコインに対する投資意欲が高まっているのが現状です。

②仮想通貨とブロックチェーン

仮想通貨には必ずそれが基盤となるネットワークが必要で、それぞれのネットワークはブロックチェーン技術で成り立っています。

ブロックチェーンでは、ネットワーク内で発生した取引の記録を「ブロック」と呼ばれる記録の塊に格納します。個々のブロックには取引の記録に加えて、1つ前のブロックの内容を示すハッシュ値という情報を格納します。ブロックが時系列に沿って鎖状につながっていくデータ構造が、ブロックチェーンと呼ばれる所以です。過去に生成したブロック内の情報を改ざんしようすると、ハッシュ値は以前と異なるため、ブロックチェーンは改ざん耐性に優れたデータ構造となっています。

データ構造に加えて、データの管理方法も改ざんを防ぐ仕組みとなっています。「分散型台帳」と言われるように、ブロックチェーンはネットワーク上のデータを複数の情報端末(ノード)が共有することで、情報の信ぴょう性を確保しています。ひとつの情報端末であればハッキングなどに対する耐性も弱いですが、ブロックチェーンの一つのノードが攻撃されても他の複数のノードが共有している情報と照合すると何が正しいかを検証できるところにその特徴があります。

ネットワークはそれぞれ機能や性能に違いがあり、開発動向やユースケースの成長が関係する仮想通貨の価格に影響を及ぼすこともあります。

③仮想通貨の購入・売却をするには

仮想通貨を購入したい場合や売却したい場合にはどのような手段があるのでしょうか?一般的に仮想通貨の購入や売却方法は以下の2通りとなります。

  1. 仮想通貨取引所で購入・売却をする
  2. 既に持っている人から直接購入したり、欲しい人に直接売る

①に関しては、国内の仮想通貨取引所と海外の仮想通貨取引所、また、仮想通貨独自の携帯である中央管理者のいないDEXと呼ばれるタイプの取引所があります。

取引所で仮想通貨を購入をする際は、まずその仮想通貨取引所に口座開設をし、日本円を入金し、取引所のサイトで購入します。また、日本国内においては金融庁からライセンスを取得した取引業者のみが仮想通貨の購入・売却を行う事ができます。

②に関しては、OTC取引と呼ばれる方法で、日本においてはOTCに関しての法的な規制はなく生業とならない範囲の売買に関しては自由な取引ができます。

最も安全な仮想通貨の購入・売却方法

仮想通貨初心者の方にとって最も安全な仮想通貨の購入・売却方法は日本国内の金融庁に認可された仮想通貨取引所を使用することです。

2021年8月現在、金融庁に認可されている仮想通貨取引所は全部で31社あります。日本において仮想通貨取引所の認可を取得するには金融庁の事前審査に合格し、認可を得た後も継続的な監査に対して基準を満たす必要があります。

仮想通貨取引に関わるリスクがなくなるわけではありませんが、仮想通貨トレードをする方法としては最も安全な取引先が国内の仮想通貨取引所と言えます。

④仮想通貨トレードの魅力

トレーダーにとって仮想通貨トレードにはいったいどのような魅力があるのでしょうか?

4-1. ボラティリティが比較的大きい

仮想通貨トレードの一番の魅力は、ボラティリティが大きい点です。デイトレードで見ると、サーキットブレーカーのような価格変動制限がないため、相場が大きく動く時には1日に数十パーセント後の動きになることがあります。

FXトレードの経験者の方は分かると思いますが、同日中に1ドル100円が1ドル150円になるようなことはFXにおいてはまずありえません。

もっとも、そこまでの大きな値動きは仮想通貨トレードでも頻繁に発生するわけではありませんが、1日に数パーセントの値動きは常に起こっているのが仮想通貨市場です。

また、株式の長期運用と比較しても値上がりのペースが各段に速いことは周知の事実でしょう。上昇相場であれば、1ヶ月に数倍の値上がりをする仮想通貨も複数出てきます。適切にトレードすることができれば、他の金融商品と比べても魅力的な投機対象と言っても過言ではないでしょう。

4-2. 休日もトレードできる

自分の好きな時間に好きなだけトレードができることは仮想通貨トレードの魅力の一つです。株式取引に関しては株式市場が開いている時間、FXに関しては平日のみと時間の制限がありますが、仮想通貨の場合は一年365日24時間トレードが可能です。平日はなかなか時間が取れない会社勤務の方でも、土日のみにトレードを行うことも可能です。

また、ボラティリティが増加する時間帯にはFXとの類似性が見られ、ニューヨーク時間である日本時間23時頃から1時間が最も価格が動く傾向にあります。これはアメリカにおける仮想通貨トレードのシェアが大きいことに起因します。

4-3. アクティブトレーダーと相性の良い仮想通貨市場

仮想通貨のボラティリティの高さはまさにアクティブにトレーダーをしたい方に最適な環境となっています。

FXの経験者で仮想通貨取引に躊躇されている方は、ボラティリティが高くトレードが難しいと考えている方が多いようです。実際にFXと同じようなレバレッジを利用したトレードをするのは非常に難しいでしょう。しかし、必ずしもレバレッジを使用する必要はありません。

1日に平均して1%の利益を上げることができれば、10万円で始めても2年もたたない内に5000万以上の資産が築けます。FX取引では1日の値動きそのものが1%に満たない日の方が圧倒的に多く1日1%の利益はレバレッジを使用しない限り相当難易度は高いといえます。しかし、仮想通貨ではレバレッジを使用しなくても1%程度の値動きを捉える事ができます。

また、レバレッジを使用しないで仮想通貨を保有するということはロスカットのリスクなどがありません。
全投資資金の数パーセントまでは、大きく想定外の方向に動いた場合は長期運用に転じるなどのルール設定をすることで、損失を回避するようなトレードも可能です。

また、日本の仮想通貨取引所ではレバレッジが最大でも2倍までしか使用できず、よほど資金が少ない場合以外には利用する必要がないと思われます。

4-4. トレンドの継続性が高くフォローしやすい

仮想通貨の特徴としてFXよりもトレンドの継続する時間が長く、トレンドが発生した時の強さもFXより強いため、トレンドをうまく掴むことができれば短時間で大きく利益を伸ばすことが可能です。

仮想通貨トレードの魅力はこの点にあると言っても良く、スキャルピングやデイトレードなどのアクティブなトレードをしないスタイルの方でも、トレンドの発生を待ってそれをフォローする投資スタイルで十分に利益を上げることができます。

4-5. 仮想通貨を通して未来の技術の知見を深める

現在世界中の取引所で扱われている仮想通貨は5000種類以上あり、日本の取引所で取扱いのあるものに絞っても34種類あります。仮想通貨と一口に言っても、これだけの種類があり、それぞれの仮想通貨には様々な個性があります。

例えば、NFTと呼ばれる固有のトークンを発行できるブロックチェーンプラットホームであったり、ブロックチェーンゲーム、DeFi(分散型金融)と呼ばれる中央管理者のいない金融システムのベースに使われるものや、国際送金に特化したものなど、その個性は多岐に渡ります。

仮想通貨は、そのものが未来の技術と言えるものも多く、長期運用目的で株式投資をするように多くの仮想通貨の特徴を調べ、それが未来にどのように役立つかを想像し、その将来性に投資をすると言ったことも楽しい分野でもあります。

また、今後はインターネットや、クラウド、重要書類のデジタル化や保険などにもブロックチェーン技術が使用される見込みで、そのプラットホームとして使用される事となったブロックチェーンに使用される仮想通貨の価値も向上するでしょう。

つまり、仮想通貨を知ることは未来の技術を知ることにも繋がります。

⑤短期トレード以外でも様々な運用方法が可能

仮想通貨のトレードは必ずしもスキャルピングやデイトレードなどの短期取引のみとは限りません。

株式投資やFXは基本的に投資対象そのものの価格の上下動を捉えるトレードか、株式の場合は年間配当、FXの場合はスワップ金利などの運用方法しかありませんが、仮想通貨の運用方法は多岐にわたっており、中にはただ保有するだけで報酬が得られるものもあります。

仮想通貨の運用方法に関しては以下のようなものがあります。

    ①短期投資

  • スキャルピング
  • デイトレード
  • スイングトレード
    ②長期投資

  • レンディング
  • ステーキング
  • 仮想通貨積立
  • NFT投資
  • イールドファーミング

①短期投資の方法としては株やFXのトレードと大きな違いはありません。前述したとおりの取引時間とボラティリティの大きさでアクティブな短期トレーダーが可能です。また、レバレッジを利用しない取引でも十分な利益を上げることが可能です。

②の長期の運用方法に関しては仮想通貨独自のものも多く、それぞれ簡単にどのような運用方法であるのかという点について解説します。

5-1. レンディング

仮想通貨のレンディングとは自身が保有する仮想通貨を貸し出すことによって貸出金利を得る投資方法です。

レンディングに関しては仮想通貨を貸し出す条件が仮想通貨取引所より提示され、その条件に同意できる場合にサービスの利用をすることができます。

ただし、レンディングが可能な取引所は限られており、代表的な取引所では、CoincheckやGMOコイン、BITPointなどがあります。

【関連記事】:BITPoint(ビットポイント)の口コミ・評判・口座開設

5-2. ステーキング

ステーキングとはステーキングサービスが利用可能な仮想通貨を取引上のウォレットに所有しているだけで定期的に報酬が得られる仕組みです。

ステーキングが利用できる仮想通貨は限られており、PoS(プルーフ・オブ・ステークス)というコンセンサスアルゴリズムが使用されている仮想通貨が対象となります。また、レンディングと違い、対象となる仮想通貨を一定数以上保管しているだけで、自動的に報酬が得られます。

ステーキングサービスが利用できる主な仮想通貨取引所はCoincheck、GMOコインとなります。

【関連記事】:GMOコインの口コミ・評判・口座開設

5-3. 仮想通貨積立

仮想通貨積立とはユーザーが設定した通貨・金額・購入頻度に応じて定期的に仮想通貨が組み立てられていくものです。

積立サービスを行っている取引所で取り扱われている仮想通貨のほとんどが対象で、長期運用を検討している場合は非常に便利なサービスです。

仮想通貨の積立サービスを利用できる主な仮想通貨取引所はCoincheck、GMOコインとなります。

【関連記事】:Coincheck(コインチェック)の口コミ・評判・口座開設

5-4. NFT投資

NFTとは決済などに使われる仮想通貨とは異なる規格で作られたトークンのことです。

NFT銘柄として現在一般的なものはデジタルアートをNFT化したクリプトアートやブロックチェーンゲームで使われるアイテム、トレーディングカードなどです。

NFT銘柄は銘柄そのものがアート作品と同じように取引の対象となり、数ドルで購入したNFTが数十万ドルで売却されるなど、キャピタルゲインを狙った投資も可能です。

5-5. イールドファーミング

イールドファーミングは日本にはない分散型取引所と呼ばれるDEXで行われるレンディングに近いもので流動性を提供することで報酬を見られる仕組みです。

これらの運用方法は、仮想通貨独特のものも多く、詳細に関してはまた別の回で解説する予定です。

⑥仮想通貨そのものを価値交換手段として使用できる

購入した仮想通貨は必ずしも売却する必要はなく、仮想通貨で支払いをしたりNFT銘柄を購入することなどもできます。日本でもGMOコインなどがビットコインを使用した決済サービスを展開していますが、残念ながらまだ普及している状態とは言えません。

しかし、最近ではVISAやMasterなどの大手クレジット会社やアメリカの大手決済会社であるPayPalやスクエアなどの決済サービス業者なども仮想通貨での決裁を可能としつつあり、日本でも最大手のフリーマーケットサイトであるメルカリなどが来年を目処にビットコインでの決済を可能とする予定となっています。

このように仮想通貨は今後決済手段としても用いられるケースが増えると想定されます。早い段階で仮想通貨に投資をしておけば、その仮想通貨が値上がりをした分だけ決済に使用できる金額も増えることになります。

⑦まとめ

トレーダーにとって利益を上げるための非常に重要な要素がボラティリティです。

近年、FXのボラティリティが低くなってきており、エントリーチャンスの減少や決済までの所要時間の増加に伴い仮想通貨に移行するトレーダーも増えているようです。仮想通貨には株式やFXにはない魅力も多く、インターネットの世界や未来の技術に興味がある方にはトレード以外の面白さもある世界です。

仮想通貨の魅力は、この記事だけでは伝えきれない部分が多いため、これから数回に渡り仮想通貨に関する様々な事をトレーダー視点でお伝えしていきたいと思います。

その他の仮想通貨トレードの始め方講座を見る

The following two tabs change content below.
中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12