先週末のマーケットは、注目された雇用統計の結果を受けて株式市場が反落。
雇用統計の結果は失業率がわずかに上昇したものの、総じて良好な結果となり、インフレが収まっている動きが見えてこなかったことから、まだFRBのタカ派スタイルが継続すると判断され株式市場が下落、米国債金利は上昇する動きとなった。
特にNASDAQが弱い展開となっており、金利上昇の流れを受けての反応となっている。米ドルは米国債金利が上昇したことでドル高方向となり、ドル円は132円に近づくような動きになってきている。
雇用統計は悪くない数字だったにも関わらず株式市場が反落したことは初心者にとっては理解し難いかもしれないが、足元のインフレ対応がFRBの最優先事項となっていることから、金曜日のような動きとなったと理解しよう。
原油も120ドルを突破してきており、これから夏にかけてホリデーシーズンの需要が高まることも需給逼迫を継続させる要因となりそう。物価高に寄与している原油価格が収まらない限り足元のインフレ進行が低下する見通しは立たない声も聞かれている。
今週は金曜日に重要なアメリカCPIが公表されるため、改めてインフレ指標を確認しながらFRBの利上げスタンスが早まるかどうか注目したいところ。足元は一旦利上げスピードは落ち着いてくると予想されているため、年後半も更なる利上げを示唆するような動きになった場合はドル高が再度始まる可能性がある。
仮想通貨市場は引き続き大きな動意もなく推移しており、ビットコインも下げきれず上げきれないという展開が継続している。
正直この風景には飽きてきたとも言える環境だが、ビットコインは大口がこの水準でポジションを積み上げてきており、短期勢のロングポジションが増加していることから、この28,000ドルを割れて大きく下抜ける可能性は引き続き視野に入れておきたい動き。足元はマイナー勢がビットコインのポジションを売却して現金化している動きが出ており、マイナー保有量が大きいことも上値を重くしている一つの要因か。
仮想通貨のニュースではBAYCのディスコードでハッキング被害があり、200ETH程度がハッキングされている。昨日はSolanaでもまたネットワーク障害で4時間ほどダウンしたことによりSolanaに対して懸念する声が強くなっている。またロイターでは、アルゼンチンでビットコインの保有者が増加してるというニュースが出ており、アルゼンチンペソが対米ドルで大幅下落していることから、インフレヘッジのためにビットコインを保有する動きが出ている状況。
ポジションはユーロドルのロング、CHFJPYショートを保有しており、S&P500とNASDAQショート、中国A株ロング、英FTSEショートを継続して保有している。
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中島 翔
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