昨日のマーケットは米国株式市場は反落。寄り付き下落でスタートしたものの、プラス圏まで反発、しかしその後はバイデン大統領とパウエル議長との会談があり、インフレ抑制の責務はFRBにあると責任を転嫁したことで、FRBが更なるインフレ対策を行う可能性も懸念されたことにより株は再度下落方向へ。
現在株高はインフレ抑制にはならずインフレ進行に繋がることから、FRBとしては株高が大きく進むのは望んでいないと予想されるため、株式市場はまだ底打ちとはならないと判断している。
米株をみるとNASDAQの反発が大きくはなってきているが持続性があるかは正直不安が残る動き。
またEUの物価指数であるHICPでは過去最高の前年同月比+8.1%の伸びを記録しており、ECBがインフレ対策にさらに利上げを行うとの思惑も出始めていることから、ユーロ高が進行。ユーロドルは米ドルも強含む展開となったことから、上昇できなかったがユーロ円では128円台を突破する動きとなっている。
ドル円もドル高を背景に128円台後半まで上昇する展開となっており、米国債金利が再度上昇してきている中130円を目指しそうな印象。一方で来年の利下げ予想もあることから今後のFRBがさらに物価抑制のスタンスを強めるかどうかで方向性が変化するか。
原油もロシア産原油をEUが90%禁輸するとの報道の流れから上昇基調が続いており、一時120ドルに肉薄する展開。ここからホリデーシーズンに入ると、さらにエネルギーの需要が高まることから夏場にかけて原油がさらに上昇する動きになりそうか。
仮想通貨市場は特に大きな話題もなくビットコインも31,000ドル台後半での推移が継続。
個人的に気になるニュースだったのはアルゼンチンのビットコイン保有量が国民の12%が保有しており、アルゼンチンペソの通貨が下落する中、気軽にインフレヘッジができるとのことで保有者が増加しているというもの。これは現在のインフレが世界で進む中、新興国も同じ課題を抱えており、物価上昇の影響を受けている国民がインフレの怖さを実感して自分自身で対策を立てた場合にビットコインという選択肢が手軽にできるということから、保有者が増えていくという流れ。この動きは軽視できないと考えており、インフレ進行によるビットコイン保有者の動向はチェックしておきたいか。
現在のポジションはEURUSDとAUDUSD、AUDJPYのロングを保有しているのと、S&P500指数のショートを保有。
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中島 翔
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