昨日のマーケットは株式市場が下落幅を取り戻す展開。特にNASDAQの上昇幅がNYダウと比較しても大きくなっており半導体関連が買われる動きが続いている。
昨日はアメリカで小売売上高が発表され2年ぶりの大幅増となり、13業種に全てにおいて上昇することに。レストランや自動車、家具あたりが特に上昇率が大きく、米国の堅調な消費が確認されることとなった。
またNY連銀製造業景況感指数も予想以上の数字となったことでFRBがさらに政策金利を引き上げる必要性が出てくる警戒感が強まったと言えるだろう。米国債金利も長期ゾーンを中心に上昇しており、ドル円はいよいよ134円台を突破。クロス円は総じて円売りで攻められており、総じて堅調な動きに。
一方で予想外に数字が低下したイギリスのインフレ率を受けてポンドが大幅下落しているが、インフレ率は10.1%とまだまだ高い水準であることから、引き続きイギリスは景気後退と物価高の間で難しい政策運営を迫られるだろう。
足元の機関投資家の動向では中国株に資金が流入している様子が見てとれる。
週次のフローでは1ヶ月超資金がしっかりと流入しており、バリュエーション的には大幅に回復している中国株は絶好の買い場とは考えにくいが、それでも企業業績がアメリカと比較して伸びやすい分一部ポートフォリオを中国株に移し替えている投資家も多い様子。PERで見るとS&P500指数が18.4倍という数字に対して、ハンセン指数は10.2倍と、相対的に買いやすい水準であることは判断できるだろう。
米国株は堅調な地合いとなっているが、政策金利の引き上げ予想が徐々に高まる間は強気で買えるとは考えにくいと判断した方がよく、一旦下落方向で推移した時に備えた方が懸命と考えている。
仮想通貨市場は大幅上昇する動き。ビットコインは22,000ドル台からNY時間には24,000ドル台まで上昇しており、イーサリアムも1,600ドル台を回復する等仮想通貨市場全体が久しぶりに大きく上昇することとなった。
昨日の上昇の材料となるようなニュースは出ていないが、短期的なショートカバーが発生したことがグラフから判断できることから、ポジション整理がある程度まとまった数量で出ていた様子。またイーサリアムの供給量が低下しており、デフレアセットとして認識されるともいえる動きが出ている。
ニュースとしてはコインチェックがIEO第2弾FNCTの購入申込受付を開始した。
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中島 翔
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