昨日のマーケットは株式市場が一時上昇するも後場にかけて下落。
サンフランシスコデーリー総裁や、アトランタ連銀のボスティック総裁らがターミナルレートを5%超の水準まで引き上げ、また利下げの思惑を消したい意図があるかのように、長期に渡ってその水準を維持すべきとのコメントが株式市場に影響を与えた格好に。
しかし米国債金利を見ると、既に利上げは織り込み済みであることから、金利は低下しており、特に長期ゾーンを中心に金利が低下する動きとなった。
金利低下もあってか米ドルは対主要通貨に対して下落しており、ドル円も131円台前半まで一時下落。ユーロドルも1.07台半ばまで上昇しており、欧州通貨が強い1日にもなっている。
12日のCPIや今晩のパウエル議長の講演も控えており、投資家は現在の株高方向に強くトレードできないタイミングとなっており、本日日中も方向感はそこまで出ないと予想される。
昨日はNY連銀調査による1年先のインフレ期待が5%と0.2%低下し、2021年7月以来の低い水準となったことも金利低下に繋がったか。
3年先のインフレ期待は3%と変わらずの推移。米欧ともに労働市場に焦点が当たる中、賃金動向はセンシティブにチェックしておきたいと考えている。
仮想通貨市場は全体的に堅調な地合いに。ビットコインは17,000ドルを回復しており、その他アルトコインも総じて上昇。
イーサリアムは上海アップデート期待で上昇する動きも出ている。
足元のビットコインの上昇はロングポジションの新規が作られているのではなく、ショートカバーからの動きというのがポイントで、ビットコインが上昇トレンドに入るにはある程度新しいフローが必要なところがあるだろう。12月の高値である、18,000ドル超の水準を超えてくると雰囲気が変化する可能性があるため、短期的には18,000ドルの攻防を期待したいところ。
FTX破綻後の急落から価格の下落は一旦落ち着いており、再度上昇するなら現在の水準は買っていく好機と捉えている投資家もいる様子。キャシーウッド氏率いるアークインベストメントもコインベース株を追加購入しており、仮想通貨市場の回復に期待していることがわかるフローも見えている。
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中島 翔
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