昨日のマーケットは株式市場が上下に振れて方向感のない展開に。NASDAQは下落する中、半導体関連は上昇、米国債金利は低下する等それぞれのアセットクラスがバラバラな動きとなっている。
FOMC議事要旨では根拠がなく緩和を継続するのは、物価安定という目標に対してのFRBの取り組みを損なうものになるという話がされており、FRBは引き続き物価の高止まりを警戒している様子が確認された。FRBは市場が年後半の利下げを期待していることを明らかに警戒しており、市場が利下げ期待を諦めない限りタカ派的なコメントを発信し続けるものと予想される。
また労働市場が堅調な状況はインフレが続く方向に繋がるとの懸念も示されており、引き続き労働市場が緩んでくるのかどうかがアメリカでは重要なポイントになっている。
ISM製造業景況感指数は48.4と2ヶ月連続で縮小となり、市場予想も僅かに下回る数字となった。仕入れ価格指数も9ヶ月連続で低下しており、1974年以来の長期的な低下トレンドに。モノの物価が低下してきていることが確認できる内容となっている。
一方でアメリカの求人件数(JOLTS)は予想以上の求人件数となっており、労働市場の堅調さが確認できる内容に。賃金インフレからのインフレ上昇に繋がっていることから、インフレ軌道が修正されるかどうかは賃金動向にかかっているとも言えるだろう。
ドル円はFOMC議事要旨を受けて132円台まで回復しており、短期的には買い戻しが優勢の状況となっている。
米国債金利は長期ゾーンが金利低下する中、2年債あたりはなかなかFRBの短期的なタカ派姿勢を維持しているということもあり、低下しづらい状況に。

アメリカの実質金利も再度上昇してきていることから、株式市場の上値は重くなりやすいと想定しているが、年初の動きはイレギュラーな動きが出やすいため方向性は見極めたい状況と捉えている。

仮想通貨市場はビットコインが狭いレンジ内での動きに。イーサリアムも変動なく推移しており、いつになったら動き始めるのかという状況になっている。

ビットコインのファンディングレートを見ると数日プラス圏で推移していることからロングで攻めている人が多いようにも見える。

急騰していたSOLは一旦落ち着く動きとなっており下落する展開。仮想通貨市場のニュースではコインベースがNY規制当局と1億ドルで和解するということがニュースとなっている。
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中島 翔

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