ピースワンコ・ジャパンやCatRescueのような動物愛護NFTとは

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今回は、動物愛護NFTについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. ピースワンコ・ジャパンとは
    1-1.ピースワンコ・ジャパンの概要
    1-2.ピースワンコ・ジャパンの特徴
  2. ピースワンコ・ジャパンのNFT
    2-1.夢之丞NFTの概要
    2-2.夢之丞NFTの特徴
    2-3.夢之丞NFTの購入方法
  3. CatRescue(キャットレスキュー)とは
    3-1.CatRescue(キャットレスキュー)の概要
    3-2.CatRescue(キャットレスキュー)の特徴
    3-3.CatRescue(キャットレスキュー)のロードマップ
  4. まとめ

保護犬・保護猫のサポートを行う「ピースワンコ・ジャパン」や「CatRescue(キャットレスキュー)」といったプロジェクトについてご存じでしょうか。これらのプロジェクトではNFTアートを販売しており、これらのNFTを購入することによって、間接的にイヌやネコの保護プロジェクトをサポートできます。

そこで今回は、殺処分をなくすことを目的として生み出されたピースワンコ・ジャパンおよびCatRescueのNFTについての概要や特徴、NFTの購入方法などを詳しく解説していきます。

①ピースワンコ・ジャパンとは

1-1.ピースワンコ・ジャパンの概要

Peace jpピースワンコ・ジャパンは、12年から活動をスタートした、イヌの保護や新しい家族を探す活動を行う団体です。ピースワンコ・ジャパンでは、広島の動物愛護センターで殺されてしまうイヌを引き取って保護し、医療ケアやトレーニングを施しながら愛情を込めて育て、終生家族として共に生きてくれる新しい飼い主を探す活動を行っています。

また、正しい飼い方や動物福祉の考え方を広める活動にも力を入れるとともに、行政機関や企業、地域社会との連携を進め、「殺処分ゼロ」の実現を目指しています。このほかにも、人とイヌが楽しくふれあい、絆を深めることのできる場の整備のほか、人命救助で活躍する「災害救助犬」、子どもや高齢者たちを楽しませるための「セラピー犬」の育成も進めています。

1-2.「ピースワンコ・ジャパン」の特徴

①特定非営利活動法人(認定NPO)が運営

ピースワンコ・ジャパンは、特定非営利活動法人(認定NPO)ピースウィンズ・ジャパンによって運営されています。

ピースウィンズは、国内外において自然災害や紛争、貧困といった人為的な要因により人道危機や生活の危機にさらされた人々のサポートを行っている国際協力NGOです。96年に大西健丞氏によって設立されたピースウィンズは、これまでに世界36カ国において活動を行っており、多岐にわたる社会問題の解決を目的とした活動に尽力しています。

②里親とのマッチングを行っている

ピースワンコ・ジャパンに来るイヌたちは野犬が多く、あまり人に慣れていないため、検疫施設を出たイヌたちはまずシェルターに移り、散歩やスタッフとの触れ合いを通して人に慣れていきます。そしてその後、譲渡センターや譲渡会などにおいて里親とマッチングさせ、犬たちを幸せな生活へとつないでいます。

③充実した施設設備

ピースワンコ・ジャパンは、70,000㎡を超える保護犬の収容用地を有しており、敷地内には犬舎施設やドッグラン、診療所、老犬用施設など、充実した施設設備を完備しています。

また、イヌたちを安全に管理できるように、上記のような充実した施設のほかにも、医療体制や人員体制などをはじめとするさまざまなシステムを整えています。具体的には、治療や避妊手術などを行うなど、動物たちの心身のケアを施しながら、行政や医療機関と連携し、多岐にわたる活動および業務を行っています。

④活動の原点である「夢之丞(ゆめのすけ)」

Yumenoskeピースワンコ・ジャパンの活動の原点は、10年11月に広島県動物愛護センターで一頭の雑種の子犬「夢之丞(ゆめのすけ)」に出会ったことから始まりました。夢之丞は当時推定生後三ヶ月ほどで、広島県動物愛護センターの殺処分機の前の檻のなかで小さく縮こまって震えていたと伝えられています。

そして、そんな夢之丞を引き取ったことをきっかけにピースワンコ・ジャパンの活動がスタートされ、16年には広島県におけるイヌの殺処分ゼロを達成しました。その後は、広島県で殺処分されたイヌはいないということです。

夢之丞は保護された後訓練を受けて災害救助犬となり、14年8月の広島土砂災害の際に行方不明者一名を発見したのを皮切りに国内外を問わず被災地に赴いて、これまでに計17回の人命救助に出動しました。そして、21年に現役を引退し、22年現在は日本のイヌの殺処分ゼロをめざす「ワンドリーム・プロジェクト」のアンバサダーに就任しており、全国八箇所の譲渡センターを拠点として保護犬との幸せな生活を提案しながら、日本の殺処分ゼロを実現するための活動を続けています。

②ピースワンコ・ジャパンのNFT

2-1.夢之丞NFTの概要

YumenojoNFT
前述の通り、ピースワンコ・ジャパンの運営を手がけているピースウィンズ・ジャパンは人間の身勝手によって生み出されるイヌやネコの殺処分をゼロにすることを目指しており、これまでに殺処分予定であった7,000頭を超えるイヌを救ってきました。

そんな中、22年8月8日にピースワンコ・ジャパンプロジェクトからNFTアートがリリースされることが発表されました。このNFTアートは、広島において殺処分から救出された一匹目の子犬「夢之丞」をモチーフにしており、この「夢之丞NFT」を通して、日本国内の動物の殺処分問題に対する理解がさらに広がることを期待していると説明されています。

なお、夢之丞のNFTアートは全部で三種類リリースされており、それぞれのタイトルは下記のようになっています。

  1. YUMENOSUKE -出動-
  2. YUMENOSUKE -引退-
  3. YUMENOSUKE -笑顔-

2-2.夢之丞NFTの特徴

①これまでに救出されたイヌを背景としたモザイクアート

夢之丞のNFTアートは、多数の写真をモザイクのように組み合わせて作成した「モザイクアート」となっており、その背景にはこれまでピースワンコ・ジャパンの活動によって救出されたイヌたちの写真が用いられています。

前述の通り、ピースワンコ・ジャパンはこれまでに約7,000頭を超えるイヌたちの保護を行っており、そのイヌたちの写真が一つになって夢之丞のNFTアートを作り上げています。

②NFTの売り上げはすべて保護犬活動に役立てられる

ピースワンコ・ジャパンは、夢之丞NFTによって生じた売り上げについて、そのすべてを保護犬活動に役立てると説明しています。

なお、ピースワンコ・ジャパンの公式ホームページでは、イヌ一頭あたりにかかる費用について、年間36万円ほどであることが明かされています。具体的には、フィラリア検査やワクチンのほか、ノミダニ予防薬やマイクロチップ、血液検査といった基本的な処置費用だけでおよそ72,000円かかるということです。またそのほかにも、フード代や人件費、そしてシェルターの維持費などを合わせると、およそ36万円になると説明しています。

ピースワンコ・ジャパンではNFTの売り上げすべてをこれらの費用に当てるとしているため、NFTを購入することによって間接的にピースワンコ・ジャパンの保護犬活動をサポートすることができるというわけです。

2-3.夢之丞NFTの購入方法

では実際に、夢之丞NFTを通してピースワンコ・ジャパンの活動をサポートするために、夢之丞NFTの購入方法について詳しく解説していきます。

夢之丞NFTは「SBINFT株式会社」によって展開されている、パブリックチェーンによるNFTマーケットプレイス「SBINFT Market」において購入することができるため、ここではその利用方法を紹介します。

①ウォレットを作成する

夢之丞NFTを購入するためには、まず仮想通貨を保管するための「ウォレット」を作成する必要があります。

SBINFT Marketでは、下記三種類のウォレットに対応しています。

  • MetaMask(メタマスク)
  • Torus Wallet(トーラスウォレット)
  • Coinbase Wallet(コインベースウォレット)

そのウォレットを作成すればよいか分からないという方は、世界で最も有名なウォレットの一つであり、操作が比較的簡単且つ日本語にも対応している「MetaMask(メタマスク)」を作成することをおすすめします。

②ウォレットに仮想通貨を入れる

ウォレットが作成できたら、次にウォレットに仮想通貨を入れる作業を行います。

SBINFT Marketでは、「ETH(イーサ)」と「MATIC(マティック)」に対応しているため、仮想通貨取引所においてどちらかを購入し、ウォレットに送金します。

③ウォレットを接続してアカウントを登録する

ウォレットへの送金が完了したら、SBINFT Marketにウォレットを接続し、アカウントの登録を完了します。その後、マイページにログインし、アカウントの設定を行います。

④NFTを購入する

アカウント設定が完了したら、実際にNFTを購入することが可能です。SBINFT Marketには「通常」と「オークション」という二種類の購入方法が存在しますが、夢之丞NFTは通常形式で販売されており、その価格はすべて「1ETH」と定められています。

③CatRescue(キャットレスキュー)とは

3-1.CatRescue(キャットレスキュー)の概要


「CatRescue(キャットレスキュー)」とは、シンガポール発のスタートアップ「W3 Fortune PTE. LTD.」が手がけているプロジェクトで、ピースワンコ・ジャパンと同様、購入することによって保護猫をサポートできるNFTコレクションのことを指します。

CatRescueは起業家の佐々木真氏が声掛けを行いスタートしたネコのコミュニティで、発行しているNFT売上のうち50%を保護猫団体に寄付するなど、NFT技術を用いることでネコの殺処分をなくすことを目的としています。また、NFTホルダーを中心として、世界中のネコ好きが集まり、ネコのためによいことをしていくという思想に共感した人々が集う「自律分散型組織(DAO)」を目指しています。

CatRescueでは、22年8月に「Genesis(ジェネシス)」と呼ばれるネコのNFTアートが全部で5,555体ミントされており、現在はNFTマーケットプレイスである「OpenSea(オープンシー)」において二次販売されているものを購入することが可能です。

3-2.CatRescue(キャットレスキュー)の特徴

①収益の50%を寄付している

前述の通り、CatRescueがほかのNFTプロジェクトと異なるのは、NFTで得た収益の50%を寄付しているという点です。

実際、動物保護のために動きたいという方は多いですが、具体的に何をすればよいのか、またいくら寄付すればよいのか分からないという方も少なくありません。そんな中、CatRescueでは保護猫関連の活動を行うために必要となってくる1匹あたりの費用を明治することで、仲介費がかからない、寄付額の100%を届けられる「寄付マーケット」を作ることを目指しています。また、実際にCatRescueが救ったネコの情報をコミュニティ内において公開したり、数値データを開示するなど、分かりやすく明確なかたちで保護猫活動を推進しています。

このように、CatRescueではNFTという分かりやすい寄付の形を提示することで、「ネコを助けたい時にNFTを買う」というアクションができる環境を構築していきたいとしています。

②ユーティリティ

CatRescueの共同創業者である佐々木氏は、NFTを保有するホルダーたちにガバナンストークンを付与し、寄付金の運用に参加することができるDAOのようなコミュニティ内の「意思決定フロー」を確立したいと語っています。

佐々木氏は、NPO団体や保護猫カフェ、個人の里親など、集まった寄付金の活用方法にはまだまだ議論の余地があると考えており、ガバナンストークンを利用することでNFTホルダーがこれらの方針決定に関わることができるシステムを構築したいとしています。

③さまざまなNFTプロジェクトとコラボしている

CatRescueは比較的新しいプロジェクトにも関わらず、多くの有名なNFTプロジェクトとのコラボを行っています。

これまでCatRescueがコラボしたNFTプロジェクトには、下記のようなものがあります。

  • Neo Tokyo Punks
  • Love Addicted Girls
  • VeryLong Animals
  • Isekai Battle
  • Astar Cats
  • Neo Samurai Monkeys
  • Crypto Maids
  • Flower Lorita

3-3.CatRescue(キャットレスキュー)のロードマップ

CatRescueのロードマップでは、今後について下記のような計画を公開しています。

  • 22年8月:Genesis NFTsの販売
  • 22年下旬:ゲームNFTの販売
  • 22年下旬:「NFTFi(NFT + DeFi)」システムの実装
  • 23年上旬:「GameFi(Game + DeFi)」のベータ版ローンチ
  • 23年中旬〜下旬:GameFiの正式ローンチ
  • 以降:「CATVERSE(CAT + METAVERSE)」の展開

3-4.「CatRescue(キャットレスキュー)」の購入方法

では実際に、CatRescueのNFT購入方法について説明していきます。CatRescueのNFTはOpenSeaで購入することができるため、ここではその利用方法を紹介します。

①ウォレットを作成する

NFTを購入するためには、まず仮想通貨を保管するための「ウォレット」を作成します。

OpenSeaは「MetaMask(メタマスク)」に対応しているため、PCおよびスマホどちらでも利用可能なMetaMaskウォレットを作成しましょう。

②ウォレットに仮想通貨を入れる

ウォレットが作成できたら、次にウォレットに仮想通貨を入れる作業を行います。

OpenSeaは「ETH(イーサ)」に対応しているため、仮想通貨取引所においてETHを購入し、先ほど作成したMetaMaskに送金します。

③ウォレットを接続してアカウントを登録する

ウォレットへの送金が完了したら、OpenSeaにウォレットを接続し、アカウントの登録を完了します。その後、マイページにログインし、アカウントの設定を行います。

④NFTを購入する

アカウント設定が完了したら、実際にNFTを購入することが可能です。

④まとめ

「ピースワンコ・ジャパン」や「CatRescue」は、NFTを購入することによって間接的に保護犬や保護猫をサポートできるプロジェクトとして、現在大きな注目を集めています。

特にCatRescueはNFT技術を駆使した社会課題の解決を目指しており、将来的にはメタバースプロジェクトのリリースも計画されています。

これらのNFTは、誰もがすぐに、簡単に保護犬や保護猫のサポートを実行に移すことができる明確な手段であるため、何らかの形で活動をサポートしたいと考えている方は、国内の仮想通貨取引所で口座を開設し、NFTの購入から始めてみてはいかがでしょうか。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12