米ニューヨークに拠点を置くビットコインおよび仮想通貨の情報メディアCoinDeskは11日、アメリカのアリゾナ州議会に提出された住民がビットコインや他の仮想通貨を使用して州税を支払う新たな法案について報じた。
公文書によるとWarren Petersen議員の他3人の議員が共同提案した法案が1月9日に審議のために提出されたことが明らかになった。その後、アリゾナ上院規則委員会の審議へと移された。
公文書では「この措置が州政府に税金と利子と罰金を支払うために、ピアツーピア(P2P)のシステムを使用したビットコインまたは他の仮想通貨のような決済手段の使用を可能にする。」としており、「支払い受領後24時間以内に、市場実勢レートで仮想通貨を米ドルにし、そのドル建ての金額で納税者の納税を行う。」とされている。
CoinDeskは「この法案がアリゾナ州議会で支持を得るかどうかは、現在のところ未知数だ。」と報じている。2016年にニューハンプシャー州でも同様の動きがあったが、ビットコインのボラティリティの高さを理由に対して一部の議員たちが懸念を表明し、最終的に法案は成立しなかった。
一方、アリゾナ州では過去にテクノロジー関連の法案を可決した実績がある。昨春、アリゾナ州議会はブロックチェーン署名とスマートコントラクトが州法の下で有効であると認める法案を昨年3月Doug Ducey知事の署名により成立させたのだ。
価格が大きく変動するビットコインを決済の手段として利用することはいまだに賛否が分かれる議論だ。しかし、国をあげて仮想通貨発行を検討するエストニアをはじめとして、仮想通貨を受け入れる行政も出始めている現状でアリゾナ州の前向きな取り組みは仮想通貨マーケットの拡大に有意義なものだ。
非中央集権性こそが仮想通貨のイデオロギーとされるが、国家が管理する経済圏で生活することが求められる現状では各国の仮想通貨に対する規制やスタンスを引き続き注視しておくことが必要だ。
【参照記事】Arizona Lawmakers Want to Let People Pay Taxes in Bitcoin
【関連ページ】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法(BTC)
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