クリエイター向けソフトウェア大手のAdobeが10月26日、OpenSea、Rarible、SuperRare、KnownOriginの4つのNFTマーケットプレイスとパートナーシップを締結したことを発表した。
Adobeは2019年に、画像や映像を悪用したフェイク情報の拡散に対抗し、デジタル認証を通じてコンテンツ作成者の権利を守るための「Content Authenticity Initiative(CAI)」を立ち上げていた。現在、CAIに参加するメンバーはMicrosoftなど400社を超える。
今回Adobeは、CAIでの取り組みを更に発展させた「Content Credentials(コンテンツクレデンシャル)機能」のベータ版をリリース。デジタルコンテンツにその来歴と帰属を記載することで、誰もが確認できるようになるという。
このContent CredentialsをNFT領域でも活用するため、AdobeはOpenSeaをはじめとする4社のNFTマーケットプレイスと提携を結んだ形だ。
発表によると、Adobeがこれまでに提供してきた画像加工ツール「Photoshop」上でNFTを作成出来る機能が導入されるという。また、ユーザーのSNSプロフィールと暗号資産ウォレットのアドレスを画像に紐づけることが可能となる。クリエイターにとってはコンテンツの帰属が明確化され、コレクターにとってはコンテンツの透明性が高まる取り組みだ。
CAIのディレクターAndy Parson氏は「我々のNFT関連事業のゴールは至ってシンプルです。NFTクリエイターが自分の作品のクレジットを得ること、そして、どこで作成したかに関わらず、自分の作品を紹介・発表できるようにすることです」と述べている。
また、OpenSeaの事業開発担当副社長を務めるRyan Foutty氏は、暗号資産メディアThe Blockのインタビューに応じ「作品の透明性をさらに高める機能が追加されることは、クリエイターやコレクターにとって素晴らしいことです。」とコメントしている。
【参照記事】Adobe unleashes Content Attribution Features in Photoshop and Beyond at MAX 2021|Adobe
株式会社techtec リサーチチーム
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